■最新 PCM6.0インフォテインメントシステムを搭載
2023年、ポルシェは主力スポーツカー「911」の誕生60周年記念を迎えました。誕生以来、911はスポーツカーセグメントのトップクラスを占め続けてきました。
現在の992世代には、これに匹敵するライバルはほとんど存在していませんが、2024年に向けたフェイスリフトでパッケージをもう一度改良しようとしています。
2019年に発売された992世代のポルシェ911シリーズには、「クーペ」「ターボ」「GTS」「カブリオレ」、そしてサーキット重視の「GT3」と「GT3 RS」という幅広いラインナップが用意されています。
これまで、これらのプロトタイプを捉えてきましたが、今回の「カブリオレ」開発車両を撮影したのは初めてです。
スカンジナビア山中で捉えたプロトタイプは、クーペ同様にカモフラージュがほとんどみられません。フロントエンドでは、LEDデイタイムランニングライトを備えたヘッドライトを装備、内部にはインジケーターが統合されています。また、垂直のアクティブスラットを備えたエアインテークを持つ、新設計されたバンパーが確認できます。
クーペとの大きな違いは側面で、クーペのリアクォーターウインドウが大きく後部へ流れているのに対し、カブリオレはソフトトップ部分が大きいため、三角の小さいウインドウを装備しています。また、後部ではよりスリムになったLEDテールライトを装備。デュアルエキゾーストパイプは中央に移動され、リフレッシュされたバンパーに統合されているなど、クーペと共通のデザインが採用されています。
改良型では、おそらく最も重要なこととして、現行モデルのアナログ回転数カウンターを廃止した、フルデジタル化されたコクピットが採用されるでしょう。基本的には既存モデルと同じレイアウトが維持されますが、ポルシェの最新PCM6.0インフォテインメントシステムを搭載。このシステムは最近、Spotify音楽ストリーミング、ワイヤレスAndroid Auto、改良された音声アシスタントを含むようにアップデートされています。
テクノロジーでは、サスペンションとステアリングのセットアップを改良、シャシーの設定がアップデートされる可能性が高いと言われています。
パワートレインの注目は、自然吸気4.0リットル水平対向6気筒エンジンの搭載が噂されていますが、最新情報によるとその可能性はかなり濃厚だといいます。911はもともと、ベースモデルでは自然吸気を採用していましたが、CO2削減などの理由から991世代の後期型以降、ターボチャージャー付きに変更されていました。復活すれば大きな話題となりそうです。
ポルシェは、「918」以来のパフォーマンスハイブリッドパワートレイン(電動ブーストツインターボ6)も開発中で、遅くとも992.2世代の2年後、2026年に発売予定の最上級「GT2 RS」に搭載されると思われ、その後は911シリーズにも展開されていくはずです。
また次期型では、より高度な運転支援技術向けに改良された一連のセンサーが搭載される可能性もあります。シャシーとハンドリングの大幅な改善により、ドライバーが制御したときのレスポンスが、992.2より大幅に鋭くなることも期待されています。
911カブリオレ改良型の公開は今後数週間以内の可能性もあり、クーペと同時公開も予想されます。