「フランスの洗練」DSの大型ファミリークーペSUV「DS 8」がついに市販化へ

■「フランスの洗練」が開発する次世代モデル

DSは現在、電動フラッグシップSUVとなるファミリー向け「DS 8」を開発中と見られていますが、その市販型プロトタイプをカメラが初めて捉えました。

DS 8 市販型プロジェクトスパイショット
DS 8 市販型プロジェクトスパイショット

ステランティス傘下のDSオートモビルは、2009年にシトロエンの高級ブランドとして誕生しました。2015年には独立し単独ブランドとなり、「フランスの洗練」とも伝えられています。

当初はシトロエンモデルをベースにしていましたが、DSとして単独開発された最初のモデルとなった「DS 7クロスバック」が成功して以来、新型モデルの開発が加速。2018年には2番目の単独開発モデル「DS 3クロスバック」が登場しています。その後2020年には、第3弾となるフラッグシップセダン「DS 9」を投入、最新モデルはコンパクト「DS 4」となっています。

現在この4台でラインナップが構成されており、DS 7とDS 3から「クロスバック」の名称が外され、すべて日本市場で正規販売されています。現在は世界でもプレミアムブランドとして確立されており、このカテゴリーの中心であるメルセデス・ベンツ、BMW、アウディに挑戦しています。

しかし、フラッグシップモデルが低迷するセダンであるため、人気のクロスオーバーSUVをベースとする、新フラッグシップモデルの導入が急務となっています。これは日本市場においても当てはまるため、日本に導入される可能性も高いといいます。

DS 8 市販型プロジェクトスパイショット
DS 8 市販型プロジェクトスパイショット

スウェーデン北部で捉えたプロトタイプは、厳重にカモフラージュされディテールは不明ですが、2020年に同社が初公開した「エアロスポーツラウンジコンセプト」の市販型であることがわかっています。同モデルは、将来のフルエレクトリック・クーペSUVのフラッグシップを示唆、スリムなヘッドライト、そこから下部へ向かうLEDライトライン、押しの強いフロントエンドを持ち、レクサスを彷彿させるデザインが話題となりました。

ただし、プロトタイプは開発初期段階のため、スリムなLEDヘッドライトの一部と、バンパー下部の小さな開口部しか見ることができません。また側面では、シトロエン「e-C4 X」を彷彿される流麗なルーフラインが見てとれ、後部では、トランクリッドに組み込まれた中央のブレーキライトと、その両側に非常にスリムなテールライトが確認できます。

DS 8は、ステランティス・グループの次世代「STLA ミディアム」プラットフォームをベースにしており、エントリーモデルには86kWhバッテリーを、上位モデルには98kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は700kmと予想されます。

また最高出力230psを発揮するシングルモーターの他、最高出力388psを発揮するデュアルモーターバージョンも提供されると思われます。

市販型では、最大7シートを装備。イタリアのメルフィにあるステランティス工場で組み立てられ、価格は最高級DS 9以上の5万5000ポンド(約1000万円)からと予想されています。

(APOLLO)

 

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アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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