■列4気筒ターボと電気モーターを搭載で最高出力は608psを発揮
BMWが、かつて販売したPHEVスポーツカー「i8」に後継モデルが計画されていたことが発覚しました。これは、同ブランドのデザイン責任者ドマゴイ・ドゥケック氏が、SNSにレンダリングCGを投稿したことで発覚しました。
「i16」と名付けられたこの新型モデルは、実質的なi8後継モデルであり、クラシックな「M1」を現代的に再解釈したものとして構想されていましたが、2020年の新型コロナウィルスのパンデミックにより、このプロジェクトは頓挫したといいます。その結果、物議を醸しているフラッグシップ・クロスオーバーSUV「XM」が誕生したようです。
i16は「i8」のプロポーションと、2019年の「Vision M Next」のツートンカラーからヒントを得ているように見えます。
アグレッシブなフロントスプリッターを備え、キドニー グリルの両側には追加のインテークが配置されています。側面では、i8から継承したバタフライドアを装備、Cピラーに大型のエアインテークを配置しています。また後部ではルーバーを備えるフードなど、「M1」から継承するデザインも確認できます。
ドゥケック氏はi16の開発を、外装と内装の両方を含めて 12ヶ月以内に完了したと述べていますが、この早いペースは、BMW i8のカーボンモノコックシャーシを利用することによって可能となったようです。
キャンセルされたモデルのパワートレインについての詳細には触れませんでした。 ただし2020年のレポートによると、i16は前モデル同様のプラグインハイブリッドになりますが、パワーと航続距離が大幅に向上しているといいます。具体的には、直列4気筒ターボチャージャーエンジンと電気モーターを搭載し、最高出力は608psを発揮。EVのみの航続距離では、60マイル(96km)を超えると予想されていました。
i8は、i16プロジェクトから撤退することを決定したため、後継車がないまま2020年に生産終了となりました。ドゥケック氏はパンデミックの影響を認め、「私たちが推進してきた一方で、2020年に世界は変わってしまった。そのため、残念ながらプロジェクトの作業は中止せざるを得なくなった」と語ったようです。ただし、将来について楽観的であり「何かが終わった後には、常に新しいプロジェクトが待っている」と述べています。
i16が生産されなかったことは残念ですが、中止になったプロジェクトの、レンダリングCGを共有してくれたことに感謝したいですね。