目次
■2024年の第1戦は2月16日〜17日に大阪で開催
ホンダのレース活動を手掛けるホンダ・レーシング(以下、HRC)が、電動オフロードバイクの世界戦「FIM E-Xplorer World Cup(FIMイー エクスプローラー ワールドカップ)」の2024年シーズンに挑戦することを発表しました。
カーボンニュートラルの実現に向けた電動化の波は、4輪車だけでなく2輪車でも近年さまざまな取り組みが行われています。もちろん、ホンダでも、2040年代に全ての2輪製品でのカーボンニュートラルを実現することを目指しており、2輪車の電動化に対し積極的なトライアルを進めています。
今回、ホンダが電動オフロードバイクの世界戦に参戦するのも、そうした取り組みの一環。マシンには2023年の全日本モトクロス選手権でスポット参戦した電動モトクロスバイク「CRエレクトリック プロト(CR ELECTRIC PROTO)」を投入。
ワークスチーム「Team HRC」から2名のライダーを起用するという本気モードで、電動バイクによるモトクロス世界一を目指してシリーズを闘うといいます。
●男女混合チームで戦うオフロード競技
今回、ホンダが参戦することを発表したE-Xplorer World Cupとは、2023年から始まった電動オフロードバイクの世界戦です。
男女混合チームで戦う競技で、2024年シーズンでは、男女別に予選、3ヒートのレースの後、対戦形式で1〜3位のチームを決定する予定。レースは、一部を土で造成し、アスファルト路面とミックスした特設コースで行われるといいます。
ちなみに、このシリーズの初年度には、日本のチーム、Team MIE(チーム・エムアイイー)のサンドラ・ゴメス選手、ホルヘ・サラゴサ選手がチャンピオンを獲得。
また、2年目となる2024年シーズンでは、日本での開催も決定。2024年2月16日(金)〜17日(土)に大阪府吹田市の万博記念公園(お祭り広場)で開幕戦が行われる予定です。
●全日本モトクロスで戦闘力を披露
そんな電動オフロードバイク世界戦に挑戦するホンダの布陣は、ライダーにダカールラリー2024に参戦したトーシャ・シャレイナ選手(スペイン、28歳)と、イタリア レディースエンデューロ選手権チャンピオンのフランチェスカ・ノチェラ選手(イタリア、30歳)を起用します。
マシンは、ワークスレーサーのCRエレクトリック プロトが投入されます。このマシンは、前述の通り2023年に全日本モトクロス選手権にスポット参戦したことで話題となったモデルです。
10月28日〜29日に開催された第8戦(埼玉県・オフロードヴィレッジ)で、アメリカ人ライダーのトレイ・カナード選手がライディングし、最高峰のIA1クラスに実戦デビュー。
3ヒート制のレースでは、ヒート1で2位を獲得し、幸先のいいスタートを切ります。ところが、ヒート2とヒート3では、いずれも転倒によるマシントラブルでリタイアし、残念な結果に終わっています。
ですが、たとえば、リタイアしてしまったヒート2・3でも、レースのスタート時にホールショットを奪うなどで活躍。高い戦闘力を秘めていることを披露していました。
今回の世界戦シリーズでは、前述の通り、大阪で開催される日本大会を皮切りに、全5大会が予定されています。特に地元の日本戦は注目ですね。CRエレクトリック プロトとHRCワークスライダーの2人が、一体どんな活躍を見せてくれるのか、今からとっても楽しみですね。
【FIM E-Xplorer World Cup 2024年シリーズカレンダー】
第1戦:2月16日(金)〜17日(土) 日本(大阪)
第2戦:5月3日(金)〜4日(土) ノルウェー(TBA)
第3戦:6月21日(金)〜23日(日) フランス(Vollore Montagne)
第4戦:9月20日(金)〜22日(日) スイス(Crans Montana)
第5戦:11月29日(金)〜12月1日(日) インド(TBA)
(文:平塚 直樹)