■コクピットにはヘリパッド?
ランチアは、コンパクトモデル「イプシロン」第3世代モデルの開発終盤を迎えていますが、その市販型プロトタイプの完全フルヌード姿をカメラが初めて捉えました。
「Y」と表記された初代イプシロンは1995年に誕生。バリエーション豊かな内外装をもつイタリア製コンパクトカーとして、世界で人気を博しました。もともとはアウトビアンキが販売していましたが、同じフィアットグループのランチアが受け継いだという経緯を持ちます。
イタリアの市街地でプロモーション撮影中のプロトタイプは、Massera氏によりSNSに投稿されました。
プロトタイプは濃い青の色合いで仕上げられており、黒のアクセントがたくさん施されています。前回、CGで予想した通り、フロントエンドは垂直に走る小さな中央要素を備えたスプリットLEDライトバーが特徴となっています。また、メインのヘッドランプユニットは、LEDバーの少し低い位置にあり、黒いグリルも確認できます。
側面では光沢のある黒いホイールが見てとれ、グロスブラック仕上げの太いCピラーを装備しています。青と黒のメインカラーは後部にも続き、黒いルーフスポイラーと、大きなランチアのロゴが入った黒いデッキリッドを備えています。加えてフェラーリを彷彿させる、円形LEDテールライトもインパクトを放っています。
さらには、車内の様子も撮影に成功。そこには、デジタルインストルメントクラスターと、横向きの大型インフォテインメントディスプレイが搭載され、ドバイの「ブルジュ・アル・アラブ・ホテル」にあるヘリパッド(ヘリコプターが離着陸するプラットフォーム)を彷彿させる、大きな円形パッドの一部も見てとれます。
市販型パワートレインは、ハイブリッドとフルエレクトリックが用意されます。EVでは、おそらくそのコンポーネントの多くをジープ「アベンジャー」やプジョー「e-208」の両方と共有することになります。つまり、54kWhのバッテリーパックで駆動される、最高出力154psの電気モーターを搭載するということです。
第3世代イプシロンのワールドプレミアは、2023年2月、イタリア・ミラノで行われることが発表されています。