■BMWにとって非常に重要であり、失敗は許されないモデルに
BMWは現在、電動クロスオーバーSUV「iX3」後継モデルを開発中ですが、プロトタイプを捉えるとともに、そのコクピットをカメラが初めて捉えました。
スウェーデン北部で寒冷地テスト中のプロトタイプは、開発初期段階のためディテールは見せていません。
現在わかっているのは、「iX3」とほぼ同じサイズの2列電動SUVであること、2030年代半ばまでBMWのラインナップの根幹となる「ノイエ・クラッセ」ファミリーの最初の車両であることです。同社にとってノイエクラッセ戦略は非常に重要であり、失敗は許されません。
エクステリアでは、リアクォーターウインドウの同社伝統的なホフマイスターキンクを継承、ノーズ全体のシームレスパネルなど、BMWの最近のコンセプトカーで見られるアイデアが融合されている様子がうかがえます。
グリルは、1960年代から1990年代にかけてBMWセダンに取り付けられ、ヘッドライトを収容していた全幅パネルからヒントを得たとみられる、スリム&ワイドなデザインが採用されそうです。
今回始めて捉えたキャビン内には、従来のインストルメントクラスターではなく、代わりにフロントウインドウに投影されるARグラフィック「BMWパノラミック・ビジョン」が採用されているように見えます。これはウインドウ下部をディスプレイとして活用するヘッドアップディスプレイで、これまでにないドライブ体験が実現。CEOオリバー・ジプセ氏は、ノイエクラッセへの搭載を明言しています。
BMWはこのアーキテクチャが、小型の2シリーズから3列のX7まで、あらゆるものに柔軟に使用できると述べているため、現在人気があまり高くないXMが、次期型でもピュアEV路線を歩む場合、最終的にノイエクラッセプラットフォームを採用し、大幅な改良がなされる可能性が高いようです。
iX3後継のパワートレインですが、i4などの他の現行BMW電気自動車と同様に、シングルおよびデュアルモーターのパワートレインを選択できるようになり、二輪駆動または全輪駆動のオプションが提供されると予想されます。エントリーレベルのシングルモーターモデルには「iX3 40」の名が付けられる可能性があるほか、高性能モデルには、「iX3 50」や「M60 xDrive」を提供するほか、「iX3 M」の最強バージョンも予想されます。