MINIが変わる! 初のクロスオーバーEV「エースマン」、量産デザインがついに発覚

■「MINI COOPER 5 DOOR」以来、10年ぶりの新モデル名の誕生

NINIは現在、ブランド初となるクロスオーバーEV「エースマン」を開発中ですが、そのプロトタイプのスクープに成功、コンセプトと量産型の違いも見えてきました。

MINIエースマン 市販型プロトタイプ スパイショット
MINIエースマン 市販型プロトタイプ スパイショット

エースマンは「ハッチバック」新型とSUV「クロスオーバー」(海外名:カントリーマン)の間のギャップを埋めるコンパクトEVクロスオーバーで、2014年登場の「MINI COOPER 5 DOOR」以来、10年ぶりの新モデル名の誕生となります。

米国を除く多くの国で発売される同モデルは、BMWと中国パートナーの長城汽車が開発したミニのスポットライト・プラットフォームを使用。これまでで最大のミニへと、大幅に成長した第3世代クロスオーバーの後に登場するため、ラインナップにさらにギャップが生まれることが予想されます。

エースマンは、MINI初のピュアEVモデルであり、電気自動車としてのみ発売されます。

対照的に新しいクロスオーバーは、ICEまたは電動パワートレインの選択肢を提供。新しいミニクーパーハッチバックはEVですが、内燃機関モデルや5ドアも開発中です。

MINIエースマン 市販型プロトタイプ スパイショット
MINIエースマン 市販型プロトタイプ スパイショット

ドイツのミュンヘン近郊で撮影されたプロトタイプは、フロントランプ、テールランプ、バンパーの周りにプラスチックの外装が削がれ、これまででもっともディテールが見えています。

2023年11月のプロトタイプと量産仕様を比較すると、丸みを帯びたフロントエンドを採用。ヘッドライトのアウトラインも、よりラウンドしています。また下部インテークは拡大され、内部パターンも変更されているほか、上部は完全にクローズされています。

後部では、リフレクターの位置こそ同じですが、LEDテールライトは拡大され、スキッドプレートは削除されています。もちろんこれは試作車のため、最終デザインは確定ではないですが、量産型では大きくデザインが刷新される可能性を示唆しています。

市販型では、ミニクーパーハッチと同じバッテリーと、シングルモーターの前輪駆動セットアップが搭載されることも期待されています。これは、40kWhバッテリーを搭載した基本モデルで 、最高出力184psを発揮、54kWhパックを搭載した、より力強いグレードでは、最高出力224psを発揮することを意味しています。

キャビン内では、円形OLEDインフォテインメントタッチスクリーン、ヘッドアップディスプレイ、そして現代的な素材とクラシックなMINIスタイルの特徴を融合させた、独特のインテリアデザインも採用されます。

エースマンは、新型EVクーパーハッチとともに2025年に中国で生産を開始し、同年に欧州に輸出される予定で、2026年までに英国にあるミニのオックスフォード工場で両方のモデルの生産が開始されます。なお、米国に輸入される中国製車に対する関税が原因で、ハッチバックが2026年モデルイヤーまで米国に導入されないため、米国向けのエースマンも遅れると想定するのが自然であり、2027年モデルまで待つことになるでしょう。

(APOLLO)

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APOLLO

アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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