■実質RS6 GTOコンセプトの量産モデル
アウディは現在、主力「A6」ファミリー改良型の開発に着手していますが、これまでのラインナップに存在しなかった新フラッグシップワゴンの市販型プロトタイプをカメラが初めて捉えました。
ウィンターテストシーズンが開幕したフィンランドで捉えた開発車両は、ボディ前後とサイドドアの下部をカモフラージュしています。同ブランドでは5月、より過激なRS6を開発中であることを明らかにしており、そのプロトタイプと見て間違いないと思われます。
そのフロントエンドには、新設計されたリップスポイラーを装着、台形グリルとバンパーの下部セクションの間のインテークも刷新されています。
側面では、2020年後半に発表されたRS6 GTOコンセプトを模倣した赤いグラフィックデカールが見てとれますが、おそらくGTO同様にフェンダーまで広がっていると予想されます。
後部では、やはりGTOに似た大型の分厚いルーフスポイラーが装着されており、通常のRS6や他パフォーマンスモデルのものより大幅に大きいことがわかります。またディフューザーも、楕円形デュアルエキゾーストパイプの両側に3つの垂直フィンが配置されており、明らかに異なっています。
そのほか、通常のモデルではバンパーの隅に垂直のリフレクターが取り付けられていますが、エキゾーストパイプの上には水平の赤いリフレクターが配置されていることもわかります。
ボンネットの下には、現行のRS6が採用しているものと同じ4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載しますが、さらにパフォーマンスアップのためにチューニングがなされます。
アウディスポーツの責任者セバスチャン・グラムスは、RS6が「より過激」で「さらに強力」で「さらにシャープ」になる可能性があると述べており、現在の最高出力600psが、「RS6 GT」では650ps以上になると噂されています。
さらに、ブレーキとサスペンションも同様にアップグレードされることを期待しており、アウディが新しいフェンダーをカーボンファイバーで形成、超軽量な鍛造合金ホイールを装着することによって、車両重量の削減にも努力する可能性があるといいます。
RS6 GTのワールドプレミアは2024年中ですが、発売されれば「世界を震撼させる量産ワゴン」の誕生となるかもしれません。