新型ポルシェ「パナメーラ」日本上陸。最新世代のコクピット、スポーティな外観を備えたスポーツラグジュアリーセダン

■動力性能を向上させ、先進安全装備も進化

スポーツラグジュアリーセダンを謳うパナメーラがフルモデルチェンジを受け、日本でも早くも予約受付が開始されました。3代目となる新型パナメーラ。2023年11月24日に価格も設定されたのは「パナメーラ」「パナメーラ4」になります。

新型ポルシェ・パナメーラのエクステリア
新型ポルシェ・パナメーラのエクステリア

新型パナメーラは、同シリーズの特徴的なラインやプロポーションを継承。大幅に刷新されたエクステリアは、スポーツセダンをさらにスポーティに引き締めています。

新型ポルシェ・パナメーラの走行イメージ
新型ポルシェ・パナメーラの走行イメージ

フロントのナンバープレート上部にエアインテークを配置し、駆動システムに必要な空気が取り入れられるようになっています。サイドのウインドウラインも一新され、4ドアスポーツカーらしさが強調されています。リヤウインドウの外縁はボディの輪郭と面一になっていて、車体後部の調和のとれたラインを強調。

新型ポルシェ・パナメーラのリヤまわり
新型ポルシェ・パナメーラのリヤまわり

ディテールでは、塗装仕上げのディフューザーパネルを持つ個性的なリヤエプロン、ボディカラーのユニークなフロントエプロンが目を惹きます。

また、ダークブロンズのクロームメッキテールパイプ、他モデルではオプション設定のセンターロックホイールも装備されています。

さらに、ウインドウストリップとリヤゲートにあるターボロゴをはじめ、ボンネットやアルミホイール、ステアリングにあるお馴染みの「ポルシェクレスト」には、ターボ専用カラーであるターボナイトが採用されています。インテリアは、ターボナイトとカーボンエレメントの組み合わせになり、スポーティな雰囲気を醸し出しています。

新型ポルシェ・パナメーラのインパネ
新型ポルシェ・パナメーラのインパネ

外観での機能面では、マトリックスLEDヘッドライトの標準化がトピックス。1つのヘッドライトで32,000ピクセルを超える高解像度HDマトリクスLEDライティングシステムもオプション設定されています。同システムは、レーンライトアップなどのまったく新しい照明機能を発揮します。照射距離は最大で600m。

インパネは、デジタルとアナログの操作要素を理想的なバランスで採用。運転に必要な操作はドライバーの手が届きやすい位置に配置。セレクターレバーは、ステアリングホイールの左側に配置され、「ノーマル」「スポーツ」「スポーツプラス」の各ドライビングプログラムのモードスイッチ、アシスタンスコントロールストークにも視線移動を抑えつつ、直接アクセスできます。

さらに、オプションの「パッセンジャーディスプレイ」を選択すると、助手席側の10.9インチスクリーンに操作に応じて車両性能データが表示されます。また、走行中のインフォテインメントシステムの操作やビデオストリーミングにも対応。なお、運転席からは助手席のディスプレイを見ることができません。

専用デザインのポルシェクレスト
専用デザインのポルシェクレスト

コネクティビティの進化も見どころ。ポルシェIDでのログインは「PCM」に表示されるQRコードをスマホで読み取るだけで完了します。「Apple CarPlay」と「Android Auto」により、スマホと車両とのデータ連携が可能になり、使い勝手が向上。

「MyPorsche」アプリの車両機能を「Apple CarPlay」に統合することで、デジタル機能の最適な操作が可能となります。エアコン、シートマッサージ、アンビエント照明などの機能も「Apple CarPlay」または、「Siriボイスアシスタント」で直接操作できます。

先進安全装備も大幅にアップグレード。アクティブレーンキープアシストとアダプティブクルーズコントロールが標準装備されるほか、新機能のリモートパークアシストにより、スマホを使って車外から自動駐車が可能です。

上海で世界初公開された新型ポルシェ・パナメーラ
上海で世界初公開された新型ポルシェ・パナメーラ

新型「パナメーラ」には、効率的なEハイブリッドパワートレインが採用されています。「パナメーラターボEハイブリッド」のパワートレインの心臓部になるのは、大幅に改良された4.0L V8ターボエンジン。新開発となるモーターの出力は140kW(190PS)。システム出力は500kW(680PS)になり、システムトルクは930Nmに到達しています。

組み合わされるのは、設計が見直された8速PDKデュアルクラッチトランスミッションで、そのハウジングにモーターを組み込み、独立したEモーターハウジングを廃止することで約5kgの軽量化を実現。また、トランスミッションのオイル回路にユニットを組み込むことで、電動ユニットのヒートバランスも最適化され、モーターからより高い出力を得ることができます。

新型ポルシェ・パナメーラの走行シーン
新型ポルシェ・パナメーラの走行シーン

「パナメーラターボEハイブリッド」は、0-100km/h加速を3.2秒でクリアし、最高速度は315km/hを誇ります。バッテリー容量は25.9kWh。WLTP複合サイクルでは91km、市街地サイクルでは83~93kmのEV走行が可能で、11kWの新型車載AC充電器が搭載されています。日常の買い物程度であればEVとしてまかなえるはずです。

新デザインのアルミホイール
新デザインのアルミホイール

「パナメーラ4」の2.9L V6ターボエンジンは、ブースト圧、燃料噴射流量、点火時期の変更によりパフォーマンスが最適化されています。最高出力260kW(353PS)・最大トルク500Nmとなり、先代モデルよりも出力が17kW(23PS)、トルクは50Nm向上。

パナメーラの0-100km/h加速は5.1秒で、最高速度は272km/hまでに引き上げられています。全輪駆動のパナメーラ4は、4.8秒で270km/hに達します。

新型ポルシェ・パナメーラの走行シーン
新型ポルシェ・パナメーラの走行シーン

●ボディサイズ
全長5052×全幅1937×全高1423mm(欧州仕様値)

●価格
「パナメーラ」:1424万円
「パナメーラ4」:1479万円
「パナメーラターボEハイブリッド」:価格未定

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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