■南館のキッザニアブースで子どもたちと職業体験!
子どもたちが、本格的な職業体験ができるとして人気のテーマパーク「キッザニア」。その出張版が、ジャパンモビリティショー2023に登場です。
国内の自動車メーカー各社が、様々な職業体験のブースを出展していますが今回、大人の筆者が体験をしてきたのはマツダブースの砂型鋳造。
自動車パーツを鋳造する技術を簡単に説明するために、マツダブースではメダル型キーホルダーの鋳造を体験できます。
●意外とハマる鋳造体験
メダルの金型に枠をはめて、その枠の中に砂型用の砂を充填させていくところがメインの体験。この砂を充填させていく過程で、スタンプのような工具で押し込んでいくのですが、押し込みが甘いと金型に砂が残り、綺麗に仕上がらないのです。
筆者の場合、ロゴの部分、MAZDAのmの部分に砂が残ってしまいました。しかし筆者の経験上、こういう失敗体験というのは、後の人生の成功体験への架け橋となるんですよ。
話が前後しましたが、砂を充填させた枠が、すなわち砂型です。その枠の取っ手を持ち上げると、きれいに金型と砂型に分離し、その砂型に金属を流し込む係の方へ慎重に運びます。
今回、使用される金属は錫(スズ)とのことで、融点が低いため扱いが楽なのと、金属の中では柔らかい種類なので、食器にも使われる金属ということで毒性が無い、という部分で採用されています。
融点が低いために、かなり早く冷めて固まります。その固まったメダルもまだ少し熱を持っていますので、大まかに砂を取り除く作業も係の方が行うので安心。
砂を取り除くと、メダルと金属の注ぎ口の部分が棒状になってくっついているので、金属用の大型カッターで切り離します。
そうしてカタチになったメダルですが、フチにギザギザとした部分が残っています。これを「バリ」というのですが、これを作業台に埋め込まれたやすりで削りながら取り除きます。
やすりをかけて仕上げたものにチェーンを取り付けて、キーホルダーの完成!
実際に作業を体験してみて、職人技の片鱗を垣間見た気がします。特に最後の仕上げは、バリが取れて手触りがツルツルしてくることに、「うれしい」という感情が芽生えます。
こうした感情は、実際に体験してみないと芽生えないものですよね。
キッザニアコーナーのマツダブースでは、この鋳造体験の他に、プレス工程を学べる缶バッヂ製造体験もあります。
お子様連れでジャパンモビリティショー2023にいらっしゃる際は、ぜひお子様に体験させてあげてください。開場と同時に予約必須となることが予想されますが、その手間をかけるだけの価値ある体験ですよ。
(写真・文:松永 和浩)