受注停止だったトヨタ「カローラクロス」が一部改良。ハイブリッドもガソリン車もパワートレーンを刷新

■最新バージョンの「トヨタ・セーフティ・センス」やコネクティビティを用意

発売以来、多くのバックオーダーを抱えていたトヨタ・カローラクロスは、半導体不足などの影響を受け、受注停止になっていました。

そのカローラクロスが2023年10月18日、一部改良を受けたと発売されました。なお、ホームページ(10月10日時点)には、工場出荷目処は販売店まで問い合わせるように掲載されています。つまり、納期待ちの長さは覚悟する必要があるものの、受注停止状態からは脱却したようです。

一部改良を受けたトヨタ・カローラ クロス
一部改良を受けたトヨタ・カローラクロス

これほど多くの支持を集めているのは、狭い駐車場や道路事情でも取り回ししやすく、大人4人が無理なく移動できる居住性、高い積載性を備えつつ、リーズナブルな価格設定であることなどが考えられます。

今回の一部改良では、ハイブリッド車にすべての電動モジュールが刷新された1.8Lハイブリッドシステムが搭載され、低燃費、高出力を実現。WLTCモード燃費は、2WDが26.4km/L、4WD(E-Four)が24.5km/Lとなっています。

一部改良を受けたトヨタ・カローラ クロスのリヤまわり
一部改良を受けたトヨタ・カローラクロスのリヤまわり

2WDのみとなるガソリン車は、従来の1.8Lエンジンから、低燃費と高出力を両立する2.0Lダイナミックフォースエンジンに変更されています。170PS/202Nmという出力・トルクを確保しつつ、WLTCモードは16.6km/Lを実現。

また先進安全装備のアップデートも盛り込まれています。ドライバーのステアリングやブレーキ操作をサポートする「プロアクティブドライビングアシスト」、プリクラッシュセーフティ(衝突被害軽減ブレーキ)に、交差点右折時の対向直進車と右左折時の対向方向からの横断歩行者検知機能を追加するなど、「Toyota Safety Sense(トヨタ・セーフティ・センス)」の機能が拡大されています。

10.5インチの大画面ディスプレイを設定し、12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを「Z」に採用
10.5インチの大画面ディスプレイを設定し、12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを「Z」に採用

コネクティビティも進化。コネクティッドナビ対応のディスプレイオーディオが設定されたほか、10.5インチの大画面ディスプレイ、車内Wi-Fiも設定されています。

また、メーターパネルがフル液晶化されたことで、視認性が高まった12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが「Z」グレードに標準装備されています。ボディカラーは、新色の「マッシブグレー」を含む8色が設定され、ハイブリッド車に2トーン3色も追加。

ファミリーユースにも宇余裕で対応する広々したキャビン
ファミリーユースにも余裕で対応する広々したキャビン

一部改良といってもパワートレーンの刷新や先進安全装備の強化など、中身はかなり充実していて、CセグメントSUVを販売面で大きくリードする存在になるはずです。

●価格帯:218万4000円~345万9000円

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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