■給油機が自動で止まったら注ぎ足し給油は厳禁
皆さん、1ヵ月にどのくらい給油に行きますか。
めんどくさがりの筆者はできるだけ回数を減らそうと考えて、「給油口ギリギリまで入れちゃえ」なんて考えたりします。給油機によるオートストップで給油が停止したあとにチョロチョロと給油する、いわゆる継ぎ足し給油ってやつですね。
でもこの継ぎ足し給油、かなり危険なんだそうです。普通、給油機って満タンになると自動で止まりますよね。これって給油ノズルの先に仕掛けがあって、給油中、ガソリン(あるいは軽油)を注ぐのと同時にわずかな空気を吸い上げて、その圧力を計測しているんだとか。今度給油に行ったら、給油ノズルの先を見てください。小さい穴が開いているはずです。
燃料タンクが満タンになると、給油ノズルの先がガソリンの液面に触れて、この小さい穴から吸い込む空気の圧力が変化します。流体力学でいう「ベンチュリ―効果」ってやつです。この変化を圧力センサーが感知して、給油が止まる仕組みです。
ところが継ぎ足し給油になると、少しずつガソリンを注ぐためにこの圧力変化を感知しにくく、自動停止しないケースがあるのだそうです。最悪の場合タンクからあふれてしまうのですが、危険だしガソリンは無駄にするし、クルマの塗装にも悪影響を及ぼします。
実際、軽トラの荷台に積んだガソリン携行缶に給油中、静電気から引火するというニュースが話題になったことがあります。火はすぐ消し止められたので大事故には至らなかったようですが、ガソリンはマイナス40度で気化するので、本当に慎重に扱う必要があるようです。
最近は有人のガソリンスタンドでも、継ぎ足し給油を控える施設が増えているようです。セルフスタンドでも継ぎ足しはせずに、スマートに給油するのが正解のようですね。
(文:角田伸幸)
※2022年6月14日の記事を2023年9月8日に再編集しました。
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