ボクシー路線継承。プジョーのフラッグシップSUV「5008」次期型、BEVバージョン初投入へ

■弟分3008とはより明確な差別化がなされる

プジョーのフラッグシップ・クロスオーバーSUV「5008」次期型の市販型プロトタイプをカメラが初めて捉えました。

プジョー 5008 市販型プロトタイプ スパイショット
プジョー 5008 市販型プロトタイプ スパイショット

初代5008は、2009年7月に中型多目的車 (MPV) の形で世界に導入。2013年の改良型では、エンジンのアップグレードやエクステリアデザインの刷新を執行がなされました。

大きな転換期となったのが2016年にデビューした第2世代で、ミニバンからクロスオーバーSUVへ進化しています。日本市場には2013年から導入されており、お馴染みのモデルでもあります。

プジョー 5008 市販型プロトタイプ スパイショット
プジョー 5008 市販型プロトタイプ スパイショット

先代では、単に「3008」SUVの7人乗りバージョンというイメージでしたが、次期型では、2つのSUVにより明確な差別化がなされそうです。

捉えたプロトタイプは、フルカモフラージュながら、最初の印象は先代と比べて形状を大きく変えることはなく、十分な室内空間を提供するボクシースタイルが継承されていることがわかります。

一方、弟分「3008」は現在、次期型への最終仕上げを行っており、傾斜したルーフラインを備えたハイライディングマシンに変身する予定です。

5008には、傾斜したルーフラインの痕跡はなく、側面からみたルーフラインは、Aピラーからリアウインドウまでほぼ完全にフラットのままです。これは、次期型が後部3列シートであるという事実を裏付けています。新しいモデルが先代モデルよりも大きいかどうかを確認するには時期尚早ですが、これらの初期のスパイ写真から、ホイールベースは現行の5008の2840mmよりも少し長いようです。

プジョー 5008 市販型プロトタイプ スパイショット
プジョー 5008 市販型プロトタイプ スパイショット

デザインの詳細は不明ですが、フロントエンドでは、新設計されたボンネット開口部、それに接続するスリムなヘッドライトを装備しているほか、グリルパターンも刷新されています。

後部では、リアウインドウがコンパクトになっており、それに伴いLEDテールライトやテールゲートが上へ再配置されています。

またバンパー下部には、地面に向かってパイプが伸びている排気システムの一部が見えています。このプロトタイプがマイルドハイブリッドディーゼルエンジンを搭載している可能性が高く、同ブランドが、2022年末に発表した2つのハイブリッドエンジンのうち、より強力なエンジンを搭載している可能性もありそうです。

どちらも1.2リットルターボエンジンを出力28ps・最大トルク55Nmまで高めるシングルモーターを搭載しますが、一方のシステム最高出力は100psなのに対し、もう一方は136psを発揮します。さらに、プラグインハイブリッドやフルエレクトリックバージョンも導入予定となっています。

次期型では、新しい「STLA Medium」プラットフォームを採用、このプラットフォームは、主にEVを念頭に置いて設計されており、現在から2020年代の終わりまでに、幅広いステランティスモデルに採用される予定となっています。

プジョーは、5人乗り「3008」を9月にデビュー予定であるため、5008次期型のワールドプレミアは、2024年以降となりそうです。

(APOLLO)

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アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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