■「ヴァリアント」ではなく、EVワゴンとして新たな名称の可能性も
フォルクスワーゲン(VW)の次世代EVセダン「ID.7」に設定される派生ワゴン、「ID.7ヴァリアント」(仮称)市販型の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
ID.7ヴァリアントは2019年に公開された「Space Vizzion」の市販型であるとともに、「パサート ヴァリアント」の後継モデルとなります。
以前捉えたプロトタイプは、グリルやバンパーのインテークにデカールを貼り、内燃機関(ICE)「パサート」を模していましたが、今回はリアクォーターウインドウに若干の白いテープが貼られている以外は、基本的にカモフラージュが施されていないフルヌード状態です。
威圧感のあるテストドライバーに撮影を止められたため、これ以上の撮影はできませんでしたが、それでも十分な収穫です。
捉えたプロトタイプは、ご覧の通りフロントエンドにはグリルがなく、ヘッドライトのLEDデイタイムランニングライトから繋がるようなライトバーが配置され、下部バンパーには、レクサス「スピンドルグリル」を圧縮したようなインテークを装備しています。また、コーナーインテーク部分には、ボルボの「トールハンマー」のような形の黒い部分があるなど、「ID.7セダン」と同じデザインであることがわかります。
側面では、Dピラーの付け根に白い偽装がなされており、キックアップしているように装っていますが、実際のラインはコンセプトモデルのように緩やかに後方に伸びているはずです。
リアエンドでは、セダンにはないスポーティなルーフスポイラーを装着、より垂直なリアウインドウも確認できますが、テールライト、及びストリップバーのデザインはセダンと同じです。
ダッシュボードは、15インチのタブレットタッチスクリーンを装備するなど、セダンと共有すると思われます。また、ホイールベースはセダンより若干延長される可能性がありそうです。
バッテリーとパワートレインもセダンから流用されるはずで、77kWhまたは86kWhのバッテリーパックが搭載されます。セダンのWLTP航続距離は382マイル(615km)と435マイル(700km)ですが、より重いワゴンではその数値は低くなることが予想されます。
最高出力286ps/最大トルク550Nmを発揮するシングルモーターが現在のところ唯一の構成ですが、デュアルモーター全輪駆動バージョンもやがて追加される予定となっています。
ワールドプレミアは、2024年初頭と予想されますが、最終的な車名がID.7ヴァリアントとなるか、EVワゴンとして新たな名称が与えれれるかにも注目です。