懐かしい381系緑やくも色と115系瀬戸内色が復活する「懐鉄(ナツテツ)」シリーズ第3弾

■「やくも」はリバイバルカラー第3弾

JR西日本は、伯備線の特急「やくも」用381系の緑やくも色を2023年11月5日(日)から、山陽本線下関エリアを走る115系の瀬戸内色を10月14日から、それぞれリバイバルすると発表しました。緑やくも色は、特急「やくも」用381系のリバイバルカラーの第3弾となります。

11月5日から復活する381系緑やくも色
11月5日から復活する381系緑やくも色

緑やくも色は、1997年に381系「やくも」編成のアコモデーションを改造した際に登場。灰色をベースに、緑色と黄色の帯を配色。2011年に、現在のゆったりやくも色に塗り替えられるまで活躍しました。

緑やくも色の運行初日となる11月5日は、「やくも10・11・28・29号」で運用。以後はゆったりやくも色と共通で運用します。11月中は、緑やくも色と他のカラーを混結した6両編成で運行。12月以降は、緑やくも色だけの4両編成で運行する予定です。

ゆったりやくも色は白と赤で塗装しています
ゆったりやくも色は白と赤で塗装しています

緑やくも色の復活で、381系「やくも」の車体カラーは全部で4色となります。現在の標準色であるゆったりやくも色は、2007年に登場。大山の冠雪の白と、出雲大社の巫女の赤で配色しています。

381系リバイバルカラー第1弾の国鉄特急色
381系リバイバルカラー第1弾の国鉄特急色

リバイバルカラーの第1弾は、クリーム色と赤で配色した国鉄特急色。2022年3月19日から基本的に「やくも8・9・24・25号」に使用されています。2023年3月16日から先頭車の側面にJNRのシンボルマークも復活させています。

2023年3月16日からJNRシンボルマークも復活
2023年3月16日からJNRシンボルマークも復活

リバイバルカラー第2弾は「スーパーやくも」色。「やくも」の速達列車を「スーパーやくも」として独立した1994年12月3日に登場しました。

「スーパーやくも」色はパノラマグリーン車編成を塗装
「スーパーやくも」色はパノラマグリーン車編成を塗装

「スーパーやくも」色は薄紫をベースとして、楝(おうち)色・アイボリーホワイト・カキツバタの帯を配色しています。リバイバルカラー編成は、2023年2月17日から4両編成で運行を開始。3月16日以降は6両編成となり、「やくも4・5・20・21号」に使用しています。

381系は、2024年春から後継車の273系に置き換えられると発表されています。引退までの期間、4色の381系「やくも」が活躍することになります。

●瀬戸内色は「ひろしまシティ電車」が原点

瀬戸内色を初めて採用した115系3000番代「ひろしまシティ電車」
瀬戸内色を初めて採用した115系3000番代「ひろしまシティ電車」

2023年10月14日から、山陽本線・岩国〜下関間の普通列車に使用している115系近郊形電車に、瀬戸内色をリバイバルします。瀬戸内色は、国鉄時代の1982年に広島・下関エリアで運行を開始した、115系3000番代「ひろしまシティ電車」に採用された塗装で、クリーム色をベースに青帯を配色していました。

広島エリアで運用していた103系通勤形電車も瀬戸内色で塗装されました
広島エリアで運用していた103系通勤形電車も瀬戸内色で塗装されました

瀬戸内色は、広島・下関エリアに配置された115系近郊形電車に普及。運用範囲は岡山まで及んでいました。また、広島エリアの103系通勤形電車も瀬戸内色に塗装されました。

瀬戸内色の電車は最盛期には岡山〜下関エリアの広範囲で運用していました
瀬戸内色の電車は最盛期には岡山〜下関エリアの広範囲で運用していました

JR西日本は、2010年頃から岡山・広島・下関エリアの鋼鉄製車体の通勤形・近郊形電車の塗装を、濃黄色に順次統一。瀬戸内色は2015年に消滅したので、8年振りの復活となります。

今回の381系緑やくも色と115系瀬戸内色の復活は、JR西日本が展開している「懐鉄(ナツテツ)」シリーズの第3弾です。

第1弾は、「西日本懐鉄入場券」で2022年3月22日〜2023年12月31日まで実施中。第2弾は、「西日本懐鉄料金券(やくも・500系新幹線)」で2022年10月14日〜2023年2月28日まで実施しました。

第3弾では、実車を使用した「リバイバル列車」に発展、今後の展開にも期待したいところです。

(ぬまっち)

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
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