ボルボ史上最もコンパクトなEV、SUVの新型「EX30」が日本デビュー

■1550mmの機会式立体駐車場にも入る日本向きのコンパクトSUV

2023年8月24日(木)、ボルボ史上、最も小さなバッテリーEV(BEV)で、SUVの新型ボルボ「EX30」が発表されました。10月2日(月)からサブスクリプションの受付が開始され、通常の販売は11月中旬から開始される予定になっています。デリバリー開始は2023年内の予定。

ボルボEX30のエクステリア
ボルボEX30のエクステリア

ボルボEX30は、全長4235mm×全幅1835mm×全高1550mmというボディサイズで、日本の狭い道路事情でも取り回ししやすく、高さ制限1550mmの立体駐車場にも対応する機動力の高さが魅力です。

ボルボEX30のリヤビュー
ボルボEX30のリヤビュー

EX30には、高効率な三元系のNMCバッテリーが搭載され、バッテリー容量は69kwh。1充電あたりの航続距離は最大480km(欧州参考値)で、最大充電電力量は153kWh。なお、同スペックで充電した場合、26分強で10%〜80%まで充電が可能です。

コンパクトSUVでもボルボに期待される安全性の高さも美点です。小さなパッケージでボルボの考える安全基準を満たす高い安全性を実現。都市部での交通環境に配慮された安全機能を新たに搭載しています。

通行中の自転車や電動キックボードなど、ほかの交通利用者の前でドアを開けようとすると、音と視覚で警告する「ドア・オープニング・アラート」をすべてのドアに搭載されるのはその一例です。

EX30のテールランプまわり
EX30のテールランプまわり

BEV専用モデルとして設計されたEX30は、コンパクトサイズながらもロングホイールベース、大径ホイール、均整のとれたオーバーハングにより、バランスの取れたスタンスと洗練された印象を付加。グリルレスのフロントフェイス、デジタル表現を使ったトールハンマーヘッドライトが配されたBEVらしいデザインが新世代のボルボ車であることを物語っています。

EX30のスタイリッシュで先進的なインテリアも見どころです。2種のインテリア「ルーム」から選ぶことが可能。廃棄物から作られた再生プラスチック、再生可能な繊維である亜麻(あま)、リサイクルポリエステルを約70%含むウール混紡素材、再生プラスチックを含む3Dニットのシート素材、リサイクル素材やバイオ素材を使用した「ノルディコ」シートなど、環境にも配慮された快適なインテリアが迎えてくれます。

ボルボEX30のインパネ
ボルボEX30のインパネ

EX30のインテリアデザインは、「集約化」を徹底することで、素材の使用量を減らしながら、より少ないスペースで大きな車と同様の体験を提供する工夫が施されています。

ボルボEX30のセンターコンソール
ボルボEX30のセンターコンソール

たとえば、ボルボ初の試みとして、ホームオーディオからインスピレーションを受けたサウンドバーが特徴になっています。複数のスピーカーを1つのコンポーネントにまとめ、Harman Kardon製のハイエンドなサウンドシステムと組み合わせることで、室内全体をプレミアムなサウンドで満たすことができるそう。

また、スマートなデザインが配線や素材の量を減らし、スピーカーをフロントガラスのすぐ下に配することで、ドアの収納スペースも大幅に増えています。

ボルボEX30のキャビン
ボルボEX30のキャビン

ほかのボルボ車と同様に、EX30でもGoogle、Apple、Qualcomm(クアルコム)などの技術パートナーと連携し、最高のユーザー体験を提供。ダッシュボードの中央に配置された12.3インチのセンタースクリーンは、上部に速度や充電量などの運転に関する重要な情報が表示されます。ナビやメディアなどの機能を下部に配置することで、使いやすさが追求されています。

さらに、集中力を高めるための「Calm」表示やGoogle搭載のハンズフリー支援やナビゲーション、「Google Play」のお気に入りアプリも組み込まれています。5G対応によって高速な応答が可能なほか、ボルボ車として初めて、ワイヤレスの「Apple CarPlay」機能にも対応しています。

ボルボEX30のインテリア
ボルボEX30のインテリア

リサイクル素材も最大限活用されています。生産に関連するCO2排出量の最大の要因であるアルミニウムとスチールの使用量を減らし、リサイクル素材をより多く使用。EX30の製造に使われる全アルミニウムの約25%、全スチールの約17%がリサイクル素材だそう。さらに、車両に使用されている全プラスチックの約17%がリサイクル素材で、ボルボ車の中で最も多い割合になっています。

■300台限定のサブスクからスタート

通常の販売よりも先行して開始されるサブスクリプションは、月額9万5000円(税込)で300台限定で用意されます。ボルボのサブスクは、申込金や頭金不要。任意保険や諸費用が含まれ、契約期間は最長24ヵ月、利用者の都合に合わせて3ヵ月前の申し出でペナルティなしで解約できるなど、透明性と利便性の高さが魅力となっています。

ボルボ史上、最も小さなSUVである新型EX30とともに、「最も小さなショールーム」がオープン
ボルボ史上、最も小さなSUVである新型EX30とともに、「最も小さなショールーム」がオープン

なお、「Volvo Smallest Showroom」と題し、ボルボ史上「最も小さなショールーム」が東京の原宿を皮切りに、大阪、名古屋、福岡に順次出現します。

EX30と同様に「小さなことが、世界を大きく変える」をコンセプトに掲げ、驚くほど精巧につくられたミニチュアのショールーム。宝探しのように、突如街角に現れる小さなショールームを見つけて、大きな驚きの体験が待ち構えています。

■「Volvo Smallest Showroom」実施期間、エリア
●東京 原宿・表参道エリア:8月25日(金)~9月3日(日)、9月8日(金)~9月17日(日)、22日(金)~10月1日(日)
●名古屋/名駅・栄エリア:9月20日(水)~10月1日(日)
●大阪/梅田エリア:9月6日(水)~9月17日(日)
●福岡/天神エリア:10月4日(水)~10月15日(日)
※詳細のロケーションは、下記の特設サイトを参照してください。実施期間は、変更になる可能性があります。

●ボルボEX30 価格:559万円

(塚田勝弘)

【関連リンク】

「Volvo Smallest Showroom」特設サイト
https://jp.volvocars.com/jp/cp/ex30-smallest-showroom-2023-q3/

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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