ポルシェ・911初の電動化モデル、992.2世代「タルガトップ」をスクープ

■SUV「カイエン」フェイスリフトで加えられた変更を反映したデザインに

ポルシェ『911』の派生セミオープンモデルとなる、「911タルガ」改良型(992.2)を、南ヨーロッパでスクープしました。

ポルシェ 992.2 タルガ 改良型プロトタイプ スパイショット
ポルシェ 992.2 タルガ 改良型プロトタイプ スパイショット

911ファミリーは、現在一斉に大幅改良へ着手していますが、タルガは最初のハイブリッド911シリーズの1台となります。

ポルシェ 992.2 タルガ 改良型プロトタイプ スパイショット
ポルシェ 992.2 タルガ 改良型プロトタイプ スパイショット

タルガは、クーペとコンバーチブルのいいとこ取りをしたセミコンバーチブルモデルです。独自の自動開閉機構をもつルーフパネルを採用し、オープン時には「タルガ・ロールバー」を持つ個性的なスタイルを披露することもあって、根強い人気を博しています。

捉えたプロトタイプは、SUV「カイエン」フェイスリフトで加えられた変更を反映し、より四角いフロントエンドを備えています。

最も目立つ変更は、コーナーエアインテークの水平スラットの数で、改良型では、2本のストレーキに新設計されているほか、旧モデルの垂直方向のアクティブベントが廃止されているようです。

LEDデイタイムランニングライトは隠されており、最終的な配置は不明ですが、インジケーターが統合されたヘッドライトは、新開発のHDマトリックスLEDヘッドライトへと大刷新されることがわかっています。

ポルシェ 992.2 タルガ 改良型プロトタイプ スパイショット
ポルシェ 992.2 タルガ 改良型プロトタイプ スパイショット

リアエンドではLEDテールライトのグラフィックが新設計され、ナンバープレートはディフューザーではなく、バンパー自体に配置されます。そのディフューザーもアップデートされており、リアエンド全体に広がるのではなく、エキゾーストパイプのすぐ外側で切り詰められた、よりすっきりとしたデザインが特徴となっています。

新バンパーデザインはクラッディングで隠されていますが、排気口はナンバープレートが移動しため、中央に寄っていることも確認できます。

インテリアでの最大の変更点は、フルデジタルインストルメントクラスターの採用に加え、最新のインフォテインメントシステムも搭載されることでしょう。

エンジンスペックのラインナップですが、「タルガ4」では最高出力379psを発揮、「4S」では最高出力443ps、「GTS」では473psを発揮します。これらはほぼキャリーオーバーされる見込みとなっていますが、最大のニュースは電動パワートレインの導入です。このパワートレインについては、プラグインではなく従来のハイブリッドであること以外はあまり知られていません。

しかしポルシェは、これら電動化への取り組みは効率ではなく、パフォーマンスの名の下に行われていることを明らかにしています。さらには、自然吸気フラット6エンジンが復活する可能性も噂されていますが、このプロトタイプからは断定できない状況です。

911タルガ改良型のワールドプレミアは、最速で2023年内と予想されています。

(APOLLO)

この記事の著者

APOLLO 近影

APOLLO

アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
続きを見る
閉じる