■ワイルドな「RS6 GTOコンセプト」を彷彿させる巨大リアスポイラー
アウディのハードコアワゴン「RS6アバント」改良型プロトタイプをカメラが初めて捉えました。
現行型RS6は2019年に発表されており、これが初のフェイスリフトとなります。ニュルブルクリンクとその周辺で捉えたプロトタイプは、ボディ前後をカモフラージュしていますが、フロントフェンダーはさらにワイド化されています。
また空力的な目的なのか、ブレーキを冷却するためなのかは不明ですが、現行モデルには付いていない垂直スリットがフロントフェンダー後部にみられます。
フロントエンドでは、新設計されたLEDデイタイムランニングライトを備えるヘッドライトを装備、グリルは若干コンパクトに設計されているように見えます。また、相互接続されたインテークと新しいフロントバンパー、より顕著なスプリッターも確認できます。
注目はリアエンドで、ワイルドな「RS6 GTOコンセプト」を彷彿させる巨大リアスポイラーが装着されています。記憶を辿れば、クワトロ40周年を記念して2020年末に発表されたこのワンオフモデルにも、ベント付きのフロントフェンダーが装備されていました。また下部バンパーには、楕円形の巨大デュアルエキゾーストパイプをインストール、リフレクターも水平基調に新設計されています。
足回りでは、2022年11月に発表された RS6パフォーマンスで見られた巨大な22インチのホイールを採用。ハイテクな鍛造フライス加工プロセスにより、従来の同じサイズのホイールに比べて合計20kg(44ポンド)の重量を削減しています。
アウディは、すでに次世代モデルがプラグインハイブリッドになると発表しているため、今回のフェイスリフトは純粋なICEを搭載したRS6アバントの最後のアップデートとなる可能性が高いです。
V8を維持するのか、それともV6にダウンサイジングするのかは不明ですが、4気筒RS車の開発を公式に除外しているため、4気筒が搭載されないことは間違いないでしょう。改良型では、4.0リットルツインターボエンジンにマイルドハイブリッドシステムを搭載、最高出力630ps・最大トルク850Nmを発揮、最高速度は305km/hとなるでしょう。
アウディスポーツのマネージングディレクター、セバスチャン・グラムスは、RS6は「もっと過激な方向に進むことができる」と発言しており、そのパフォーマンスに期待がかかります。
アウディはフェイスリフトされたベースのA6セダンとアバントを2023年後半にデビューさせる計画を持っており、続いてオールロードとS6を投入、最強RS6は2024年初頭か夏ごろと予想されます。