クルマを切断!? ラリーオフィシャルの講習で学んだ大切なこと☆元SKE48梅本まどかのうめまど通信vol.148

■京丹後ラリーの0カーオフィシャルをやって学べたことがたくさん!

●参加者、お客様の安全な進行を担うオフィシャルさんのお仕事

京丹後ラリーで行われたオフィシャル講習会
京丹後ラリーで行われたオフィシャル講習会

2023年6月9日(金)~11日(日)に京都京丹後市で行われた『2023JAF全日本ラリー選手権 第5戦 YUHO RALLY  TANGO supported by Nssnmfg』で、オフィシャルの0カーとして走らせて頂いたお話をvol.146に書いたのですが、DAY1(土曜日)の後にオフィシャルさん向けの講習が行われていました。

オフィシャルさんは選手よりも朝早く、0カーの前に00カーも走るので、その前には配置にスタンバイして作業や確認が始まります。それでいて、全車が通り過ぎてからの撤収になるので、なかなかハードなお仕事なんですよね!

やる事はそれぞれで、配置される場所によって全然違うのですが、移動して競技を行うラリーは、オフィシャルさんもたくさんいないと成り立ちません。

●クラッシュしたマシンからクルーを助け出す方法とは?

そんなオフィシャルさんが、ラリーLEG1(競技1日目)が終わって疲れていそうなタイミングなのに、楽しそうに講習を受けているのが印象的でした。

今回の講習は、もしSOSが出てしまった場合の救助!

最初、ラリーでペアを組むドライバーの村田康介選手から、「今からオフィシャルさん向けにクルマ切るらしいから、これは面白そうだよ!」とウキウキした声で電話がかかってきたのです。

オフィシャル講習の様子です
オフィシャル講習の様子です

「ん? クルマをきる!?…切る!?!?」と困惑していたのですが、私が着いた時にはすでに講習が行われていて、その時は0カーを使って、負傷者をクルマからどうやって降ろすのかのお話と実演をされていました。

実はこれ、私がラリーを始めたばかりの時にラリー講習で行っていた内容。

その時は、コ・ドライバーはドライバーを、ドライバーはコ・ドライバーを降さなければいけない、と言われてやった事がありました。

でも、近年は救命のクルーが来るまでは無闇に降ろしてはいけなくなったのです。

凄く大きな人を小柄な人が運ぶのは大変ですが、ロールバーでつっかえなければ、コツを掴むと意外とひょいっと出来ちゃうんですよね。

ただ、このロールバーがあるおかげで守られているし、上手くひっかけたり利用できれば楽ですが、車両によっては手が届かなかったり、つっかえちゃうと大変だった覚えがあります。

当時のドライバーはクロエリ(黒澤恵里)さんだったけど、村田選手は背が高いから出すのがとても難しそうと、心の中でふと思ってしまいました。

でも、こういったことがないに越した事はないのですが、もしSOSという場合に、助かるためにはどれも大切な事。私は実際にそういう現場に遭遇した事も当事者になった事もないのですが、改めてそういう場面になったらしっかり動けるようにしないとな…と、気が引き締まりました。

●マシンを切ってクルーを救助!のオフィシャル講習

ドアを切っている様子
ドアを切っている様子

0カーを使った講習が終わると、いよいよクルマを切る内容。これはクルーがクルマに閉じ込められた場合の対応として、クルマを切って救出するという講習です。私は初めて見るものばかりで驚きました!

まず、フロントガラスから。先生がお手本を見せて、その後実際にオフィシャルさんが交代で道具を使って切っていきます。

いろいろとポイントがあり、「こんな風に切るんだ!」と学ぶ事が多く面白かったです。

オフィシャルさんも人数が多いので、交代で、やりたい人や、それぞれの担当SS(スペシャルステージ)から必ず1人は行うといった順番で進んでいき、フロントガラス→サイドガラス→ドアと外していきました。

クルマを実際に使って、こうして学ぶ機会がある事も知らなかったので、とてもいい講習だなと感じました。

●オフィシャルさんたちは復習も欠かしません!

京丹後ラリーのスタート地点です
京丹後ラリーのスタート地点です

翌日、SSスタート位置に着くと、オフィシャルさんたちが前日の講習で学んだ事を話しながら、「この車両だと…」と車両を見ながらイメトレしていたり、「ハンスとヘルメットがこうして繋がっているから…」と、0カーや私たちを見て、この車両なら、このクルー2人ならどう助けるか、などで盛り上がっていたのです!

皆さんの前のめりな姿勢や、楽しそうに学んでいる姿がとてもキラキラしていました。

Wellpineのウェアでパシャリ♪
Wellpineのウェアでパシャリ♪

実際に何かあった時には助けて頂くのですが、こうしたオフィシャルさんの存在の大切さや、ラリーはそれぞれに、そういう事ができる人がいないといけない難しさなども同時に感じました。

選手として出ていたら全く知らなかった事なので、こうした事をオフィシャルさんやラリー主催者はじめ、関係している方たちが行っている事を知れたので、オフィシャルとして参加できてホントに良かったです!

選手として参戦する事も凄く楽しいですし、0カーを経験できて学びも多かったので、いつかTC(タイムコントロール)などのオフィシャルとしても参加してみたいな!とも思えた京丹後ラリーでした☆

(梅本 まどか)

この記事の著者

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梅本まどか

「鈴鹿2&4」レースをSKE48のメンバーとしてPRさせて頂いた事をきっかけにスーパーフォーミュラやF1観戦にハマり、今はオンからオフまで様々なモータースポーツを観ること・ツーリング・ドライブが趣味です!愛車はトヨタ86/CB400SF。
アイドル卒業後は名古屋を拠点にタレントとして活動しながら全日本ラリーにコ・ドライバーとして参戦。ラリー歴5年目のひよっこコ・ドライバーとして経験した事やイベント、愛車の話しなど「うめまど通信」で感じた事や裏話を書かせて頂いています!
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