旧車オーナーは梅雨時期に「乗らない」が最多。雨対策で多いのは「車庫に駐車」「ボディカバーをつける」

■旧車オーナー137名にアンケート調査

2023年も梅雨の時期が本格到来し、雨が降り続く日が多くなっています。特に旧車に乗っているオーナーにとっては、雨により外装や下まわりなどがサビる危険性もあることで、何かと悩ましい季節でもあります。

車庫に駐車できるのであれば、雨風などを防げ、サビなど旧車の劣化を防ぐのにいい
車庫に駐車できるのであれば、雨風などを防げ、サビなど旧車の劣化を防ぐのにいい

では実際に、旧車のオーナーは梅雨の時期にどのような対策を行っているのでしょうか? カレント自動車が旧車に興味のある137名に実施したアンケート調査の結果を紹介します。


●梅雨時期の運転頻度は?

調査では、まず、「梅雨時期は普段と比べ運転の頻度が減るかどうか」を質問。結果は以下の通りです。

・「減る」 54.7%
・「特に変わらない」 45.3%

梅雨時期の運転頻度(出展:カレント自動車)
梅雨時期の運転頻度(出展:カレント自動車)

半数以上が「減る」と回答したことにより、雨が多い梅雨の時期は、愛車の運転を控える旧車オーナーが多いことがうかがえます。

おそらく、長年大切に乗っている愛車を、雨で汚したくないと考えている人もいるでしょう。また、旧車の場合は、防錆加工がしっかりとされている最近のクルマと比べ、水はけが悪く腐食やサビにつながりやすい車種があることも事実で、そういったトラブルを避けたい人もいるでしょうね。

ほかにも、密閉性が弱いとか、エアコンが効きづらいなどで、室内が曇りやすいといった要因から、運転しづらく、ついつい愛車で出かける頻度が減っている人もいるかもしれませんね。

●梅雨時期は洗車の回数も減る

次に、調査では、「梅雨時期の洗車頻度」について質問。結果は以下の通りです。

・「減る」 57.7%
・「特に変わらない」 42.3%

梅雨時期の洗車頻度(出展:カレント自動車)
梅雨時期の洗車頻度(出展:カレント自動車)

やはり、「減る」と回答した人が半数以上いるようです。雨の日が多い梅雨の時期は、そもそも洗車の回数が単純に減るということも考えられますが、上の質問で梅雨時期は運転頻度を減らす人が多いことも、洗車の回数に影響しているのかもしれません。

●駐車場所に気を配っている人が多い

さらに、調査では、「旧車の梅雨の対策」について質問(複数回答可)。結果は以下の通りです。

1位:「車庫で駐車・ボディカバーをつける」 62票
2位:「ボディコーティング」 39票
3位:「特に行なっているものはない」 35票
※上位3位までを抜粋

旧車の梅雨対策(出展:カレント自動車)
旧車の梅雨対策(出展:カレント自動車)

さすがに、旧車オーナーには、愛車を駐車する場所に気を配っている人が多いようで、「車庫で駐車・ボディカバーをつける」が1位となったようです。

たしかに、車庫に駐車できるのであれば、雨風などを防げますし、サビなど愛車の劣化を防ぐには最適ですよね。

旧車の梅雨対策には「車庫で駐車」という人も多い
旧車の梅雨対策には「車庫で駐車」という人も多い

ちなみに、高級なビンテージカーのオーナーなどには、屋根付きの車庫内にエアコンまで装備し、室温や湿度を1年中一定に保っている人もいるそうです。高温多湿の日本では、そこまで気を配らないと、クルマのコンディションを長年保ちにくいのでしょうね。


●駐車場は地面にも注意した方がいい

一方「ボディカバーをつける」と回答した人は、おそらく愛車を野外に駐車している人でしょう。ボディカバーを付けることで、ボディなどに雨が直接かかることを防ぐことも、確かに効果はありそうです。

ただし、駐車場所の地面が土や砂利の場合は、下から湿気が上がってきて、下まわりなどがより錆びやすくなるといいます。野外の駐車場に停める場合は、地面がコンクリートやアスファルトの方が、サビなどの劣化防止にはいいようです。

「ボディカバーをつける」ことを旧車の梅雨対策として行っている人も多い
「ボディカバーをつける」ことを旧車の梅雨対策として行っている人も多い

なお、野外駐車でボディカバーをかける場合、たとえば、水分は通さず、湿気だけ抜けるゴアテックス製を使うなど、高価でもいい素材のものを選ぶ方がいいようです。安いビニール製だと、どうしても通気性などが悪いですからね。

2位になった「ボディコーティング」も、愛車をきれいに保つだけでなく、ボディにつくウォータースポットの予防になることで効果はありそうです。

ボディコーティングを旧車の梅雨対策として挙げる人も一定数いる
ボディコーティングを旧車の梅雨対策として挙げる人も一定数いる

また、3位に「特に行なっているものはない」が入ったことで、特に梅雨対策をやっていない人も一定数いることが分かります。梅雨だからといって、すべての旧車オーナーが対策を行っているわけではなく、普段と変わらずに愛車と付き合っている人もいるようです。

なお、今回のアンケート調査は、2023年5月18日〜2023年5月28日の期間、インターネットによって実施されたものです。

(文:平塚直樹 *写真はすべてイメージです)

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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