■ジーリーのプラットフォームに依存せず、オーダーメイドのアーキテクチャ採用
アストンマーティンは、2023年6月27日に新たなEV計画を発表する可能性が高いことがわかりました。
同ブランドは5月24日、「DB11」後継モデルとなるスーパーツアラー「DB12」を初公開、その美しいデザイン力を見せつけました。
V12エンジンのオプションはない(少なくとも現時点において)ですが、前モデルと比較して大幅に向上したパフォーマンスと、それにマッチするスタイリングを提供してくれたのは明らかです。
しかし、DB12はまだ始まりにすぎないようです。情報によると、6月27日の資本市場の日に今後5年間の製品計画を発表する予定だといいます。
同ブランド会長のローレンス・ストロール氏は、2026年にアストンマーティン初のフルエレクトリックモデルが発売予定であることを示唆。カーメディアに対し「これは2020年代終わりまでにネットゼロカンパニーになるという計画の一歩に過ぎない」と語っています。またエレクトリックモデルは「古いプラットフォームにバッテリーを搭載する」のではなく、新開発のアーキテクチャを計画しているといいます。
さらに英Autocar誌に対し、「我々はすでに世に出ている技術とは全く異なるものを念頭に置いている」と、意味深な発言もしており、エレクトリックモデルのパワートレインだけでなく、ダイナミクスなどを含む大掛かりな計画が練られている様子が伺えます。
今年5月には、ボルボ、ポールスター、ロータス、リンク&カンパニー、ジーカーなどのブランドを所有する中国の複合企業、ジーリー(吉利汽車)がアストンマーティンの株式9.4%を取得。今後の新型EVにおけるプラットフォームが注目されますが、アストンマーティン最初のBEVはジーリーのプラットフォームに依存せず、オーダーメイドのアーキテクチャに取り組むといいます。
アストンマーティンはこのままBEVに一気に方向転換すると思われますが、「DB12」の発売に続くのは、DB12よりもスポーティでパフォーマンス重視の道を歩む、内燃機関エンジン搭載の「ヴァンテージ」後継モデルと予想されています。
今後5年間には、「DB11」「ヴァンテージ」「DBS」ファミリーから合計7台の新型モデルが計画されていますが、その全貌がもうすぐ明らかになるかもしれません。