■新設計のグリルレス・クプラファミリーフェイスを採用
フォルクスワーゲン(VW)グループ傘下で、スペインを拠点とするクプラは現在、フルエレクトリック・ハッチバック『ボーン』改良型を開発中ですが、その最新プロトタイプをカメラが捉えました。
VW「ID.3」のスポーティな兄弟モデルであるボーンは、高性能クプラブランド初の量産フルエレクトリックモデルとして2021年5月に導入され、同年9月には、最初のモデルがドイツのツヴィッカウ工場の生産ラインから出荷されました。
発売からわずか2年というかなり早いフェイスリフトですが、VW ID.3が数週間前に大幅改良されていることも関連しているのでしょう。
アルプスで捉えたプロトタイプは、昨年撮影されたプロトタイプとほぼ同じカモフラージュがほどこされています。
ヘッドライトやフロントフェンダーを含むフロントエンド全体がおおわれていることから、視覚的な変更はフロントエンドに集中するはずです。
開発初期段階のため、プロトタイプには古い照明ユニットが取り付けられていますが、改良型では、よりスポーティなバンパーインテークと組み合わせた、新設計のグリルレス・クプラファミリーフェイスを採用すると予想されます。また下部バンパー吸気口には、ADAS用のセンサーが確認できます。
一方リアエンドは、クプラのロゴがあるトランクリッドの中央部分を除いて、ほぼ覆われておらず、現行のままのようです。現行モデルと比較した他の変更点は、ホイールの変更ですが、これらのリムは中央に何らかの測定装置が取り付けられているように見えるため、おそらく最終コンポーネントではないと思われます。
改めて説明すると、ボーンはVW ID.3をよりスポーティにアレンジしたモデルです。
実際、このプロトタイプでは電動ホットハッチ用のデュアルモーターパワートレインをテストしている可能性があるといいます。クプラがAWDバージョンを開発していることは確認されていませんが、VWがデュアルモーターを搭載したID.3を開発していることはわかっており、兄弟モデルがそのパワートレインを流用することは理にかなっていると言っていいでしょう。
最新レポートでは、親ブランドのセアトが2020年代の終わりまでに、都市モビリティ企業に変わる可能性があることが示された一方、クプラは、パフォーマンスとスタイルに焦点を当てたエレクトリックモデルの製造を継続していくと見られています。