「いまのレクサス!」水那しおね×レクサスRX【注目モデルでドライブデート!? Vol.160】

■乗用車系SUVのトップ

今回の“彼女”は、水那しおねさん!
今回の“彼女”は、水那しおねさん!

「日本ではSUVを展開しない!」

レクサスRX
レクサスRX

2005年8月30日に日本でレクサスがスタートしたとき、当時のレクサスはそう断言したのを覚えている。

その時すでにレクサスの“本拠地”といえる北米では、レクサスにおいてもSUVの販売比率が高くて、SUVがレクサスの大きな柱になっていたのだが、日本ではSUVイメージをつけたくなかったのだろう。

RXのリアビュー
RXのリアビュー

しかし、マーケットもブランドも、時代に合わせて変化するもの。

昨今の日本におけるレクサスのラインナップのうち、半分がSUVだったとしてもそれは当然のことだと思う。SUVブームはあっという間に北米から日本へも飛び火し、レクサス以外のブランドだってSUVが販売の中心になっていることが少なくない。

「レクサスの中心でしょ?」
「レクサスの中心でしょ?」

「一言でいえば、SUVが今のレクサスの中心ってことでしょ?」

ボクの長い説明を終わらせようと、彼女がそうまとめた。確かにその通りである。

ところでレクサスRXは、日本においてそのルーツをたどれば「ハリアー」にたどり着く。初代と2代目のハリアーの海外での車名が「レクサスRX」だったのだ。

しかし、ハリアーが3代目になってからは、レクサスRXと決別。今では日本でも別々の車種として「ハリアー」と「レクサスRX」は販売されている。

そしてレクサスRXは、レクサスにおいて“乗用車系のプラットフォームを使ったSUV”としては最上級のポジションに君臨。その上には「レクサスLX」がSUVとして存在する。

●ドライバーズSUV

都会のSUV
都会のSUV

「じゃあ、レクサスRXとレクサスLXってどう違うの?」(彼女)

夜の街を行く
夜の街を行く

RXは舗装路が得意で、険しいオフロードは走れない。でも、LXなら荒れた場所もしっかり走れるということかな。

「じゃあ、LXのほうが“すべて上”ってこと?」(彼女)

よくわからないけど・・
よくわからないけど・・

決してそうじゃないよ。舗装路だけに焦点を合わせただけあって、RXは峠道のような場所を軽快に走れるし、キビキビ感もある。

運転していて喜びを感じられるのは、やっぱりRXのほうが上だよね。

「運転しない私にはよくわからないけれど、RXのほうが運転する楽しさがあるってことなのかな?」

乗用車系SUV!
乗用車系SUV!

そうだね。ただ、「高級車の風格」みたいなものはLXのほうがあって、LXは値段だってRXより高い。

……そこまで答えてふと思った。RXが目指しているのは、どちらかといえばリヤシートに人を迎え入れるLXに対して、ドライバーのためのプレミアムSUVではいのか、と。

「レクサス、素敵」
「レクサス、素敵」

新型RXは従来モデルに対して、走りの爽快感が大きくアップした。それが、ドライバーのためのプレミアムSUVというキャラクターを、より強調したといえそうだ。

「日本ではSUVをやらない」といっていたレクサスが、今ではSUVを中心としたラインナップになっている。

だからこそ、同じブランドの中でLXにRXとキャラクターの違うSUVを展開できているし、結果として新型RXのように思いきり走りに振ったSUVだって出せた。

今日は、さよなら
今日は、さよなら

何が言いたいかというと、レクサスにとってSUVは大いにアリだってこと。

そして「LM」という名前で近いうちに追加されるミニバンのようなチャレンジも、どんどんやっていくべきだと思う。

(文:工藤 貴宏/今回の“彼女”:水那 しおね/ヘア&メイク:千葉 ちえみ/写真:ダン・アオキ

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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