アニメの聖地を走る「ガルパン列車」が運行終了。引退イベントも開催

■「ガールズ&パンツァー」のラッピング列車、5月28日から順次引退

鹿島臨海鉄道は、人気アニメ「ガールズ&パンツァー(以下ガルパン)」のラッピング列車3両を、5月28日(日)〜9月にかけて順次引退させると発表しました。

5月28日から順次引退する鹿島臨海鉄道のガルパン列車
5月28日から順次引退する鹿島臨海鉄道のガルパン列車

ガルパンは、戦車を使って戦うスポーツ“戦車道”の全国大会優勝を目指す女子高生の物語。テレビアニメで2012年・2013年に放映され、現在、劇場版「ガールズ&パンツァー最終章」を3話まで公開しています(全4話)。

主人公たちが通う大洗女子学園という巨大な学園船の母校が、鹿島臨海鉄道の沿線にある茨城県大洗町。アニメのヒットにより、大洗町はガルパンの聖地として全国から大勢のファンが訪れています。

鹿島臨海鉄道では、アニメ放映が始まった2012年11月18日から6000形6006号をラッピングしたガルパン列車の運行を開始しました。翌2013年11月12日から、デザインを変えた2号車(6018号)の運行を開始。どちらも、ガルパンの登場キャラクターを内外装にラッピングしています。

なお、1号車は車体を塗り替えるため、2016年8月で運行を終了しました。

ガルパン列車2号車は2013年11月12日から運行を開始しました
ガルパン列車2号車は2013年11月12日から運行を開始しました

劇場版が公開された2015年11月15日には3号車(6011号車)が加わりました。劇場版キャラクターがラッピングに加わったほか、サッカーチームの水戸ホーリーホックのユニホームを着た「あんこうチーム」のキャラクターも描かれています。

ガルパン列車3号車は2015年11月15日に登場
ガルパン列車3号車は2015年11月15日に登場

1号車だった6006号は、劇場版ガールズ&パンツァー最終章の公開に合わせて、2017年にガルパン列車IV号車に再ラッピング。12月16日から運行を開始しました。最終章に登場する船舶科の「サメさんチーム」のキャラクターや、BC自由学園のキャラクターも加わりました。

ガルパン列車Ⅳ号車は2016年まで運行したⅠ号車(6006号)をラッピングして2017年12月16日から運行を開始
ガルパン列車Ⅳ号車は2016年まで運行したⅠ号車(6006号)をラッピングして2017年12月16日から運行を開始
ガルパン列車3号車は2015年11月15日に登場
ガルパン列車3号車は2015年11月15日に登場

ガルパン列車引退の理由について、鹿島臨海鉄道のリリースでは3両とも車体の経年劣化が激しくなり、定期検査等に合わせて全面塗装を実施するためとしています。

引退の時期は2号車が5月28日、3号車が7月、IV号車が9月と発表されています。

2号車が引退する5月28日には、ガルパン列車3両を連結して、大洗駅から鹿島神宮駅を往復する「ガルパン列車2・3・IV号車引退記念走行イベント」を開催。

このイベントは120名の抽選申込制で、参加費は6800円。申込受付は5月14日(日)までとなっています。

運行時刻は以下の通りです。

・往路:大洗10時13分→鹿島神宮11時32分
・復路:鹿島神宮11時44分→大洗12時53分

途中北浦湖畔駅に10分間停車して、撮影会を実施する予定。ガルパン列車が3両揃うのはこの日が最後となります。

ガルパンの聖地、大洗を走るラッピング車両として人気が高かったガルパン列車が3両とも見られるのはあと僅か、なお、通常の運行日・時刻は公式ホームページで随時発表しているので、乗り納め、撮り納めをしたい人は要チェックです。

【追記(2023年5月11日)
5月11日(木)に、鹿島臨海鉄道は、ガルパン列車2号車が5月6日(土)の倒木によって受けた車両の損傷がひどく、5月28日までに復旧することが見込めないため、このまま引退させると発表しました。 そのため、ガルパン列車2・3・IV号車引退記念走行イベントは、ガルパン列車3・IV号車の2両編成とし、募集人数を80名として運行することも発表しました。

(ぬまっち)

【関連リンク】

鹿島臨海鉄道
https://www.rintetsu.co.jp/

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
続きを見る
閉じる