ドゥカティ「モンスターSP」価格187万円で日本上陸。スペシャルな装備でお買い得か?

■車重186kgの900cc軽量ネイキッド

イタリアのバイクメーカー「ドゥカティ」が長年販売を続ける、人気ネイキッドモデル「モンスター」。

モンスターの上級グレード「モンスターSP」
モンスターの上級グレード「モンスターSP」

野生の獣をイメージさせるアグレッシブなスタイルに、伝統の900cc・Lツイン(90度V型2気筒)エンジンを搭載。ワイドで低いバーハンドルなどにより、スポーティな走りはもちろん、街中やツーリングなどでの快適性も両立したモデルです。

そんなモンスターの上級グレード「モンスターSP」が、2023年4月28日(金)に日本デビューしました。

新型は、ベースモデルから車体を約2kg軽量化するなどで、より軽快なスポーツライディングを楽しめることが特徴。

また、オーリンズ製フロントサスペンションなどで足まわりを強化したほか、最新の電子制御システムも採用。ストリートはもちろん、サーキット走行などにも対応する懐の深さが魅力です。

●ストリートを俊敏に走れるロングセラーモデル

1993年に登場した初代モデル以来、ロングセラーを続けるネイキッドモデルがモンスターです。

先鋭的なスタイルにドゥカティがスポーツモデルに長年採用する定番エンジン、900cc・Lツインを搭載。フルカウルのスーパースポーツ並みの高い動力性能を扱いやすく調律するなどで、ストリートを快適で俊敏に走れるマシンとして長年根強い人気を誇っています。

スタンダード仕様のモンスター
スタンダード仕様のモンスター

2021年にフルモデルチェンジを受けた現行モデルでは、ドゥカティが「テスタストレッタ11°」と呼ぶ、独自のデスモドロミック・バルブタイミング・システムを採用した937cc・水冷4バルブV型2気筒エンジンを採用。

モンスター+
モンスター+

ドゥカティ製スーパースポーツのフラッグシップ、「パニガーレV4」からヒントを得たというフロントフレームには、非常に軽くコンパクトなアルミニウム製を採用。優れたハンドリング性能と、車両重量188kgという軽量なボディに貢献します。

ラインアップには、スタンダード仕様のモンスターと、小型のフロントカウルやタンデムシートカバーなどを装備したモンスター+(プラス)を用意。今回、追加されたモンスターSPは、シリーズのフラッグシップモデルとなります。

●走行性能もアップデート

数多くのプレミアムなコンポーネントを採用することで、さらなる軽量化を達成したのが新型モンスターSPの大きな特徴です。

ブレンボ製Stylema(ステルマ)キャリパーやアルミニウム製フランジを備えた320mmダブルディスクを装備
ブレンボ製Stylema(ステルマ)キャリパーやアルミニウム製フランジを備えた320mmダブルディスクを装備

まず、足まわりには、フルアジャスタブル・タイプのオーリンズ製フロントサスペンションを採用。モンスターおよびモンスター+に装着されているフロントフォークよりも、0.6kgの軽量化を実現します。

モンスターSPの左サイドビュー
モンスターSPの左サイドビュー

また、フロントブレーキには、ブレンボ製Stylema(ステルマ)キャリパーやアルミニウム製フランジを備えた320mmダブルディスクを装備。スタンダード仕様のモンスター比で0.5kgの軽量化を図ると共に、ストッピングパワーも向上させています。

加えて、バッテリーには、より軽量なリチウムイオンタイプを採用。ステアリング・ダンパーや専用のマイクロビキニ・カウルなど、スタンダード仕様などにないパーツもプラスされているSPですが、それでも車両重量は186kgを実現。スタンダード仕様やモンスター+の188kgに対し、約2kgの軽量化を達成しています。

●MotoGPマシンをオマージュしたボディカラー

モンスターSPでは、電子制御システムのアップデートも行われています。

最新の電子制御システムも採用し、走りをグレードアップ
最新の電子制御システムも採用し、走りをグレードアップ

「スポーツ」「ツーリング」「ウェット」といった3つのライディング・モードを用意し、ライダーの好みや走行状況に応じた出力特性などを選択可能。各システムの設定は、車体に加えられた変更を最大限に活用できるように、すべてのライディング・モードで見直され、より戦闘力がアップされています。

ほかにも、コーナリングABS、ドゥカティ・トラクション・コントロール、ドゥカティ・ウィリー・コントロール+などを装備。また、スタート時などに鋭い加速力を発揮できるローンチ・コントロールも採用し、サーキット走行などでも高次元の走りを実現します。

外観には、MotoGPに参戦するワークスチーム「ドゥカティ・レノボ・チーム」がレースへ投入するマシン「デスモセディチGP22」にヒントを得たカラーリングを採用。

MotoGPマシン「デスモセディチGP22」にヒントを得たカラーリングを採用
MotoGPマシン「デスモセディチGP22」にヒントを得たカラーリングを採用

また、シートには、タンクからテールエンドへと繋がる一体感を強調したレッド・カラーを施したほか、「Monster SP」ロゴ入りの専用パッセンジャーシートカバーも装備するなどで、SPバージョンらしいプレミアムな雰囲気も醸し出します。

なお、エンジンは、スタンダード仕様のモンスターと同様の937cc・水冷4バルブV型2気筒を搭載。最高出力111ps/9250rpm・最大トルク9.5kgf-m/6500rpmといったスペックも同じです。

価格(税込)は187万円。スタンダード仕様が151万4000円〜153万4000円、モンスター+が156万4000円〜158万4000円なので、これだけスペシャルな装備が付いて差額28万6000円~35万6000円というのは、結構お買い得と言えるかもしれませんね。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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