■3.8リッターの水平対向6気筒ツインターボ エンジンを電動化で710psに
ポルシェ911の謎のプロトタイプを、ニュルブルクリンクにて初めて捉えました。
一見すると「911 GT3 RS」のアップデートのようですが、プロトタイプには多数の改良箇所が見られる上、カメラマンによるとそのサウンドは、GT3の高回転の自然吸気音ではなく、ターボチャージャー付きフラット6のものだったということからも、「911 GT2 RS」次期型の可能性が高まっています。
GT2 RSは911をベースとしながら、究極のドライビングマシンとして開発。最もパワフルかつ最速の公道走行可能な911です。
直噴3.8リットル水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載、最高出力は700psを発揮。2021年6月にはニュルブルクリンク北コースにて6分43秒300を記録、最速の市販車の称号を獲得しているポルシェの最高峰モデルです。
プロトタイプを調べると、インタークーラーを収容するためのサイドエアインテークが新設計されているほか、後部ではリアバンパーが不自然に膨らみを持ち、バンパー中央のデュアルエキゾーストパイプが実に奇妙です。
おそらくこれはダミーで、本物排気システムは黄色いサークルで囲んだ、バンパーとディフューザーに挟まれたスリムでワイドな開口部と思われます。
最大の注目はその心臓部でしょう。すでに報じていますが、次期型では911 GT2 RSに3.8リッターの水平対向6気筒ツインターボエンジンと、963LMDhから派生したマイルドハイブリッドシステムを搭載すると噂されています。
それにより「911ターボS」の最大トルク800Nmを超えた大幅なトルク増加が見込まれ、最高出力は710psオーバーになると予想されます。
次期型ではギアボックスに電気モーターが内蔵され、バッテリーパックは後部座席の後ろに搭載されると考えられています。重量が前後に39:61に配分されると伝えられ、パワートレインは963LMDh用に開発されたものよりも「さらに進んだ」と言われますが、車重を減らすために「ヴァイザッハ パッケージ」が提供される可能性もありそうです。
「究極の911」のさらなる進化を明らかになるのは、2024年内と予想されます。