アウディ「TT」生産終了へ。歴史を締めくくる記念モデル第1弾「Audi TTS Coupé memorial edition」が100台限定で発売

■TTSをベースに、ラグジュアリーな内外装と充実装備を用意

時期を同じくして、ルノー・メガーヌR.S.、アウディTTというスポーツモデルの生産終了がアナウンスされました。スポーツモデルの生産終了は、SUVブームの定番化による市場の縮小をはじめ、電動化、環境問題や騒音規制など、多様な理由がありそうです。

生産終了に伴い設定された記念モデル第1弾の「Audi TTS Coupé memorial edition」
生産終了に伴い設定された記念モデル第1弾の「Audi TTS Coupé memorial edition」

生産終了が発表されたアウディTTといえば、デザインの面で大反響を呼んだ1998年の初代が印象深いという方も多いはず。ドイツの美術、工芸学校であるバウハウスに影響を受け、スポーツクーペのデザインにおいて画期的な1台となりました。

初代登場から約25年、TTがついに姿を消すことになり、2023年4月20日には記念モデル第1弾となる「Audi TTS Coupé memorial edition」が発売されました。

「Audi TTS Coupé memorial edition」のリヤビュー
「Audi TTS Coupé memorial edition」のリヤビュー

「ラグジュアリースポーツ」をテーマに掲げた「Audi TTS Coupé memorial edition」は、専用ブロンズカラーの内・外装が特徴。スポーティ仕様である「TTS」をさらにダイナミックに、エレガントに仕立てています。モノトーンをベースに、ブロンズのアクセントが配置され、気品ある美しさを漂わせています。

ベースとなっているのは、アウディTTシリーズの上位スポーツグレードのTTSクーペ。軽量で高剛性なアルミニウムとスチールの複合構造「ASF(アウディスペースフレーム)」のボディに、最高出力320PS・最大トルク400Nmを発揮する2.0L直噴ガソリンターボエンジンを搭載。

そこに、高効率な7速Sトロニックトランスミッション(デュアルクラッチトランスミッション)とquattro(クワトロ)4輪駆動システムが組み合わされています。

もちろん、Audi TTSに標準の「アウディマグネティックライド」も搭載されていて、走行状況に合わせてダンパーの減衰力を制御し、快適な乗り心地と優れたドライビングダイナミクスを両立、走りの質感を向上します。

「Audi TTS Coupé memorial edition」のインテリア
「Audi TTS Coupé memorial edition」のインテリア

記念モデルの見どころであるエクステリアは、TTS専用のアルミルックインサート付マットブラックペイント仕様のシングルフレームグリルをはじめ、マットブロンズカラーにダイヤモンドカットが施されたAudi Sport製の20インチアルミホイール「5Vスポークスター」デザインが見どころ(サイズは、アルミホイールが9Jx20、タイヤが255/30R20)。

さらに、ブロンズの「Audi Ringsデコラティブフィルム」が用意され、TTSのスポーティな雰囲気にラグジュアリーなムードが加わっています。

一方のインテリアには、「エクステンデッドレザー」のドアアームレストとセンターコンソールが備わります。ファインナッパレザーによるダイヤモンドパターンの「Sスポーツシート」には、「ブロンズコントラストステッチ」と「パンドグレーパイピング」が施されています。さらに、ブロンズペイントのインテリアエレメント(シートサイド/センターコンソール)、「ドリフトアンスラサイト」のデコラティブパネルも配置。

「Audi TTS Coupé memorial edition」のシート
「Audi TTS Coupé memorial edition」のシート

また、TTSと同様にセンターレヴカウンターが表示される「スポーツモード付バーチャルコックピットプラス」が標準化されるほか、シートヒーターやセンターアームレストなどの快適装備も用意されています。

そのほか「アウディサイドアシスト」「アウディパーキング システム」、リヤビューカメラ、「アウディホールドアシスト」「マトリクスLEDヘッドライト」に加えて、クルーズコントロール、12スピーカーの「Bang & Olufsenサウンドシステム」、プライバシーガラスなどの人気オプションアイテムが搭載されています。

「Audi TTS Coupé memorial edition」の専用アルミホイール
「Audi TTS Coupé memorial edition」の専用アルミホイール

設定されるボディカラーは、「グレイシアホワイトメタリック」「ミトスブラックメタリック」「クロノスグレーメタリック」の3色で、合計100台の限定販売になります。

●価格:927万円

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる