■既存の「GT3 RS」の525psに匹敵するパワーを持つ可能性も
ポルシェは現在、主力スポーツカー「911」改良型となる「992.2」バージョンを開発中ですが、その高性能モデル「911 GT3」市販型プロトタイプをカメラが捉えました。
先日は「911 GT3ツーリング」992.2バージョンを捉えましたが、それに続くプロトタイプで、ツーリングと大きな違いは、大型リアウィングを装着している点です。
GT3は2021年6月に誕生したばかりのホットモデルですが、早くもフェイスリフトの開発が進められています。しかし、ハードコアなSTやスピードスターなど、現行型992最終バージョンが優先で控えているため、GT3は早くとも2024年以降になるはずです。
捉えたプロトタイプのフロントエンドは一見、現行モデルと変更がないように見せかけていますが、実は大幅な改良がなされます。
フロントエンドでは、バンパーコーナーを完全にカバーしていることから、エアインテーク形状などが刷新されます。注目はヘッドライトで、改良モデルでは、最大600m(約2000フィート)先の道路を照らす、強力なハイビームを備えた新開発のHDマトリックスLEDヘッドライトが装備されます。
後部では、リアバンパーを厳重にカモフラージュ、その下に新設計されたエアアウトレットが隠されているはずです。また、テールパイプは現行型と同じ位置に装備されていますが、LEDテールライトをつなぐストリップパーの下部が、テープで偽装されていることからも、これは現行のライトバーの下に、並行に走る別のライトバーが配置される可能性があるとみているます。
さらに、ナンバープレートが現行型より深いくぼみに収まっているほか、ディフューザーもリフレッシュされており、スポーツカーをこれまで以上にアグレッシブに見せると同時に、効率を向上させることを目的としている可能性がありそうです。
911 GT3改良型のインテリアはまだスナップされていませんが、フルデジタルのインストルメントクラスターに切り替わることが確定しています。残念なことに、アナログタコメーターも失うことになりそうですが、オプションで提供されるとも噂されています。
現行型パワートレインは、4.0リットル自然吸気の水平対向6気筒エンジンに、6速マニュアルトランスミッション、または7速PDKが組み合わさります。9000rpmまで回るボクサーは最高出力502ps、最大トルク469Nmを発揮しますが、改良型では既存の「GT3 RS」の525psに匹敵するパワーを持つ可能性もありそうです。