プジョーの電動SUV「e-5008」、GTモデルも設定へ。ボクシースタイルはSUVのトレンドになる?

■現行の「EMP2」プラットフォームから、新世代アーキテクチャ「STLA Medium」に移行

プジョーは現在、人気クロスオーバーSUV「5008」次世代型を開発中とみられますが、そのフルエレクトリックバージョンとなる「e-5008」市販型プロトタイプを、カメラが初めて捉えました。

プジョー E-5008 市販型プロトタイプ スパイショット
プジョー e-5008 市販型プロトタイプ スパイショット

初代5008「T87型」は2009年にミニバンスタイルで登場。現行型となる2代目からはボディをクロスオーバーSUVに大刷新し、2017年から販売されています。これまで30万台以上が販売され、欧州市場では絶対的人気を誇っています。

プジョー E-5008 市販型プロトタイプ スパイショット
プジョー e-5008 市販型プロトタイプ スパイショット

同ブランドは1月、この5008にフルエレクトリックバージョンを導入することや、2023年後半以降にワールドプレミアすることをアナウンスしていますが、ついに実車を捉えたことになります。

コードネーム「P74」と呼ばれる次世代型は、ファミリー層をターゲットに開発、5シーターと7シーターのオプションが用意されます。7人乗りオプションは、基本的に2列目の後ろに2席追加されますが、車両の全体的な寸法は変わらないといいます。

フルカモフラージュによりディテールは不明ですが、短いオーバーハング、フラッシュマウントドアハンドルが見てとれます。さらに、LEDウィンカー用の小さなカットアウトは、e-5008がスプリットヘッドライトを採用することを示唆しています。

また、プジョーの元デザイン責任者であるジル・ヴィダル氏(現在はルノーデザイン・ディレクター)は、第3世代の5008は角張ったデザインを採用することで実用性に重点をおくと語っており、第2世代に続いて大きな転換期となりそうです。SUVのボクシースタイルは、ヒョンデ「サンタフェ」次期型でも採用されるなど、流行の兆しを見せていることも注目でしょう。

プジョー e-5008 市販型プロトタイプ スパイショット
プジョー e-5008 市販型プロトタイプ スパイショット

次世代型は現行の「EMP2」プラットフォームから、新世代アーキテクチャ「STLA Medium」に移行します。これは、CおよびDセグメントの車両向けに設計されており、87~104kWhのバッテリー容量で700kmの航続距離を提供することが可能です。

このプラットフォームは、今後サブブランドのDSや、アルファロメオ「ジュリア」や「ステルヴィオ」後継モデルでも使用すると思われます。市販型エントリーモデルはシングルモーターを搭載しますが、最上位に「GT」レンジではデュアルモーターを搭載します。

5008次世代型では、フルエレクトリック「e-5008」のほか、1.6リットルのプラグインハイブリッド、1.2リットルの「PureTech」エンジン搭載マイルドハイブリッドなど、少なくとも2つのハイブリッドオプションが用意され、ディーゼルは廃止の予定となっています。

(APOLLO)

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アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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