マツダの先進安全技術「ドライバー異常時対応システム」が「市村産業賞 功績賞」を受賞

■ドライバーが意識を喪失すると、車両を減速、停止させ、緊急通報まで行う

マツダの先進安全技術「ドライバー異常時対応システム(DEA)」が、「市村産業賞 功績賞」を受賞しました。

マツダCX-60のe-SKYACTIV D、 SKYACTIV-D 3.3、 e-SKYACTIV PHEV、 SKYACTIV-G 2.5 搭載モデルに採用
マツダCX-60のe-SKYACTIV D、 SKYACTIV-D 3.3、 e-SKYACTIV PHEV、 SKYACTIV-G 2.5 搭載モデルに採用

市村賞は、優れた科学技術の進歩や産業の発展に貢献した技術開発者が表彰される賞です。

55回目の市村産業賞では、自動車関連では「水素社会実現に貢献する燃料電池向け表面処理チタン材の開発」として、神戸製鋼所、トヨタ自動車の技術者が受賞しています。

さらに、ダイハツの技術者たちが「後輪/四輪駆動軽商用車向け無段変速機の開発」で貢献賞を受賞。日産の技術者が「可変圧縮比機構付き自動車用ガソリンエンジン車の開発」で貢献賞に輝いています。

今回、マツダが受賞した「功績賞」は、優れた国産技術を開発することで、産業分野の発展に貢献、功績のあった技術開発者が対象。

受賞対象開発テーマである「ドライバー異常時対応システム」は、クルマがドライバーの体調を見守り、安全を支える技術です。なお、栃岡孝宏氏、中島康宏氏、岡野英紀氏がすべての関係者の代表として受賞。

以前お伝えしたように、筆者も助手席への同乗走行で同システムを体感したことがあります。ドライバーが意識を失っても(実際には失ったフリ)安全な場所に自動的に停止していました。

マツダは、事故を誘発したドライバーの発作や疾患の症例を分析。人体や脳のメカニズムを理解、モデル化することで、意識喪失(心臓、 脳の血管、 てんかんなど脳神経や低血糖等の疾患によるもの)などの体調の変化を、高精度に検知することを可能にしています。

これにより、一般道で迅速なドライバー異常の自動検知から車両の減速停止ならびにヘルプネット自動接続(ヘルプネット自動接続による緊急通報には別途コネクティッドサービスの契約が必要)による緊急通報を行うことで、早期のドライバー救命とともに、周囲の歩行者や車両への被害軽減を図ることができるシステムです。

マツダCX-60に初めてドライバー異常時対応システムが採用された
マツダCX-60に初めてドライバー異常時対応システムが採用された

このシステムを先進安全技術「DEA(Driver Emergency Assist)」として、2022年に発売したクロスオーバーSUV、CX-60(e-SKYACTIV D、 SKYACTIV-D 3.3、 e-SKYACTIV PHEV、 SKYACTIV-G 2.5搭載モデル)」の日本向けモデルに採用されています。

なお、同システムに関する最新の国連協定規則に国内で初対応。ドライバー異常時対応システムに関する最新(2022年11月時点)の「国連協定規則第79号第4改訂」を踏まえた道路運送車両法の改正保安基準に適合し、国土交通大臣より型式指定を取得しています。

同社は今後も、同安全技術の機能や搭載車種を拡充していく予定としています。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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