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■HEV(ハイブリッド)を持たないパッソの運命は…
トヨタ自動車がダイハツからのOEM供給により、2016年4月に国内発売したコンパクトカー「パッソ」。
ダイハツ・ブーンの兄弟車で、現行モデルは3代目となります。
同車は発売からまもなく丸7年が経過しますが、フルモデルチェンジに関する動きが見られないため、巷では「トヨタ自動車が推進する車種削減の対象になっているのでは?」と囁かれています。
ちなみに、トヨタは2018年に全店舗全車種販売を決定すると共に、2025年までに国内で販売する車種数半減(約60→30)を目指しています。
事実、同社はこれまでにもエスティマやポルテ/スペイド、マークX、マジェスタ、タンク(ルーミー姉妹車)などを廃止して来ました。
●パッソは将来的に販売できなくなる?
パッソは2018年10月のマイナーチェンジで、進化した予防安全パッケージを搭載すると共に、MODAシリーズのラジエターグリルを大型化。
続いて2020年4月にピンクのパッソMODA特別仕様車を発売。さらに1年後の2021年4月には安全装備を強化するなどの改良を図っています。
そんなパッソの国内販売台数は月平均2,750台レベルで、リーズナブルな車両価格(127.5万円~191.3万円)を実現すべく、1.0Lのガソリン仕様のみをラインナップしており、HEV仕様を持たないのが特徴。
そのため、政府が2030年以降に予定しているカーボンニュートラルに向けた純ガソリン車(新車)販売禁止が確定すれば販売出来ないことになります。
一方、トヨタには同じダイハツOEM車でパッソと同排気量、かつ月平均1万台近くを売る人気車「ルーミー」(156.6~210万円)が存在しており、2023年内予想のフルモデルチェンジでHEV化される見込み。
従って、あえて比較的価格帯の近いパッソをHEV化するより、人気車のルーミーを存続車として一本化した方が効率的と言えそうです。
●すでにフルモデルチェンジの半年前…
通常、メーカーから販売店へのモデル廃止に関する情報展開は遅いのが一般的。
パッソの場合、2023年秋にフルモデルチェンジが予想されていましたが、その半年前の現時点でも販売店には次期モデルの情報が届いていない模様。
昨今の半導体不足など部品不足の影響で発売時期が遅れるケースもあるので、断定はできませんが、やはりパッソは統合される可能性が高そうで、次期型の購入を検討している顧客にとってはかなり気になるところ。
リーズナブルな車両価格がウリのパッソですが、存続にはHEVによる電動化が必須で車両価格上昇は不可避。今後のトヨタの対応が注目されます。
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トヨタ パッソ
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