フィアット「500X」後継モデル、内部をフルデジタル化。最新の1.2リットル48Vマイルドハイブリッド搭載

■ジープ「アベンジャー」と第2世代の「CMP」プラットフォームを共有

フィアットのスモールSUV「500X」後継モデルとみられる「600X」市販型プロトタイプを、カメラが初めて捉えました。

フィアット 600X 市販型プロトタイプ スパイショット
フィアット 600X 市販型プロトタイプ スパイショット

500Xの終焉が確認されてから間もなく、ステランティスは2023年内に、2台のまったく新しいエレクトリックモデルを導入すると発表しましたが、その1台とみられるのが「600」です。

フィンランド北部で撮影されたプロトタイプは、「500X」に似たカモフラージュをまとっていますが、新型500Xは登場しないため、新たに600Xとしてデビューすると思われます。

フィアット 600X 市販型プロトタイプ スパイショット
フィアット 600X 市販型プロトタイプ スパイショット

プロトタイプからは切り詰められたボンネット、傾斜したリアハッチ、ラップの合間に見える分割されたLEDライトユニットを特徴とする全体的な形状を確認。

中央の大きなバンパーインテークの上にある、スリムなグリルのボディラインもフィアットのスタイリングに似ていることがわかります。

リアエンドでは、レトロスタイルのテールライトを装備、向かって右に排気口がみえるため、EV版ではなく内燃機関モデルと思われます。

フィアット 600X 市販型プロトタイプ スパイショット
フィアット 600X 市販型プロトタイプ スパイショット

窓越しから見えたコクピットには、10.25インチのタブレット型インフォテインメントタッチスクリーンと、電動500と同じように丸い形のデジタルインストルメントクラスターが見てとれます。

またインフォテイメントスクリーンには、Apple CarPlayがはっきりと表示されていることもわかります。

600Xでは、昨年発表されたジープ「アベンジャー」を含むステランティスの多数の小型モデルで使用されている第2世代の「CMP」プラットフォームを採用。

ガソリンとフルエレクトリックが搭載される予定で、基本的にアベンジャーのフィアットバージョンといって良いでしょう。ボディサイズは全長4,084mmとジープ アベンジャーに近く、ホイールベースは、おそらくほぼ同一の2,560mmになると予想されています。

フィアット 600X 市販型プロトタイプ スパイショット
フィアット 600X 市販型プロトタイプ スパイショット

ICEのパワートレインは、1.2リットルピュアテック直列3気筒ガソリンターボチャージャーエンジンや、最近発表された1.2リットルピュアテック48Vマイルドハイブリッドエンジンが予想されています。

一方EV版では、他ステランティスモデル同様に最高出力156ps・最大トルク260Nmを発揮する、フロントマウント電気モーターが搭載される可能性が最も高いといいます。またWLTP航続距離400km(249マイル)を提供する54kWhのバッテリーパックを積むと思われます。

600Xのワールドプレミアは、最速で2023年後半と予想されていますが、夏の終わりか初秋に登場する可能性もあるようです。

 (APOLLO)

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アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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