都心から奥多摩に直通できるのもあとわずか……「ホリデー快速おくたま」が青梅行きに短縮

■3月18日のダイヤ改正で運転区間を分割

JR東日本は、土休日に東京・新宿〜奥多摩間を運行している「ホリデー快速おくたま」を、3月18日(土)のダイヤ改正から青梅駅を境に別列車として分割。これにより、都心から奥多摩駅に直通する列車がなくなります。

都心から奥多摩駅に直通しなくなる「ホリデー快速おくたま」
都心から奥多摩駅に直通しなくなる「ホリデー快速おくたま」

ダイヤ改正後、東京・新宿〜青梅間は「ホリデー快速おくたま1〜6号」、青梅〜奥多摩間は臨時列車の「ホリデー快速おくたま81〜86号」として運転。青梅駅では同一ホーム乗り換えを行う形態となります。

現在も青梅駅で立川方面発着列車(左)と奥多摩方面発着列車(右)の同一ホーム乗り換えが実施されています
現在も青梅駅で立川方面発着列車(左)と奥多摩方面発着列車(右)の同一ホーム乗り換えが実施されています

現在「ホリデー快速おくたま」は、東京・新宿〜拝島間で「ホリデー快速あきがわ」を併結して、拝島駅で分割・併合しています。

「ホリデー快速おくたま」は6両編成で拝島〜奥多摩間を運転し、「ホリデー快速あきがわ」は4両編成で拝島〜武蔵五日市間を運転しています。

6両編成で走る「ホリデー快速おくたま」
6両編成で走る「ホリデー快速おくたま」
4両編成で走る「ホリデー快速あきがわ」
4両編成で走る「ホリデー快速あきがわ」
拝島駅で「ホリデー快速おくたま」(左)に連結する「ホリデー快速あきがわ」(右)
拝島駅で「ホリデー快速おくたま」(左)に連結する「ホリデー快速あきがわ」(右)

しかし、「ホリデー快速あきがわ」は3月18日のダイヤ改正で廃止されます。代替として立川〜武蔵五日市間に普通列車を設定し、拝島駅の同じホームで「ホリデー快速おくたま」と乗り換えることができるようにします。

「ホリデー快速おくたま」「ホリデー快速あきがわ」の前身は、1971年に運転を開始した特別快速「おくたま」「あきかわ」。当時は御嶽駅発着の「みたけ」も運転していました。

1980年代に「あきかわ」の列車名を「あきがわ」に改称。1990年から「ホリデー快速おくたま」「ホリデー快速みたけ」「ホリデー快速あきがわ」となりました。その後2001年に「ホリデー快速みたけ」が廃止。そして今回の「ホリデー快速おくたま」の運転区間分割と、「ホリデー快速あきがわ」の廃止で、青梅・五日市線の行楽列車も大きく変化することになりました。

●ダイヤ改正で青梅線・五日市線の運行体系にも変化

青梅駅は現在使用している1・2番ホーム(右)に加え、ダイヤ改正から3・4番ホーム(左)の供用を開始
青梅駅は現在使用している1・2番ホーム(右)に加え、ダイヤ改正から3・4番ホーム(左)の供用を開始
中央快速線から青梅線に直通する列車も増やします
中央快速線から青梅線に直通する列車も増やします

3月18日のダイヤ改正では「ホリデー快速」以外の青梅線・五日市線の列車の運行体系も変わります。

青梅線立川〜青梅間については、中央快速線・東京方面からの直通列車も多く運転されていて、中央快速線のグリーン車連結12両編成化に対応した工事を各駅で行っています。川辺駅と青梅駅はホームを増設し、ダイヤ改正から供用を開始。また、中央快速線に直通する列車を増やして利便性の向上を図ります。

また、五日市線から青梅線立川に直通する列車も増やして利便性を向上させます。

青梅線青梅〜奥多摩間では定期列車でワンマン運転を開始します。JR東日本は2018年から青梅〜奥多摩間に「東京アドベンチャーライン」という愛称をつけ、沿線の動植物をモチーフとしたラッピング列車を導入しました。ダイヤ改正までにラッピング列車5編成が出揃い、ワンマン運転に使用されます。

ダイヤ改正で変化する青梅線。その変化を体感するのもいいかもしれません。

(ぬまっち)

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
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