正しい洗車は手洗いにあり!? 基本のやり方と洗車道具を再チェック

■意外と知らない?「正しい洗車の仕方」とは

愛車が汚れていると、せっかくの楽しいカーライフも台無しになってしまいます。そうならないためにも定期的な洗車を心掛けたいものですが、ガソリンスタンドなどのスタッフに依頼すると意外と高くつくのが難点です。

また、大切な愛車はできるだけ自分の手で洗いたいという人もいるかもしれません。

しかし、実際に手洗い洗車をしてみると、想像していたよりも難しいと感じる人は多いようです。そこで今回は、意外と知らない「正しい洗車の仕方」についてご紹介したいと思います。

●初めての洗車! まずなにを準備すればいい?

洗車に必要な道具は、ホース・バケツ・カーシャンプー・スポンジ・拭き上げ用タオルです
洗車に必要な道具は、ホース・バケツ・カーシャンプー・スポンジ・拭き上げ用タオルです

洗車をするうえで必要不可欠なものは、ホース、バケツ、カーシャンプー、スポンジ、そして拭き上げ用のタオルです。

また、背の高いクルマの場合、屋根を洗車するためには脚立も必要となります。加えて、ボディやウィンドウのツヤや撥水効果を維持するためのものとして、ワックスやコーティング剤を使用する場合もあります。

ホースは長さに余裕があり、水の出方を変えられるものが適しています。カーシャンプーを泡立てるためのバケツは、ホームセンターなどで購入できる一般的なもので問題はありませんが、少なくとも20L程度の容量があるとベターです。

スポンジは、一般的なものを用いるとボディにキズがついてしまう可能性があるため、必ずクルマ専用のものを使用しましょう。クルマ専用のものであれば、ブラシなどを利用しても問題ありません。

ただし、ボディ用とホイール用のスポンジやブラシは固さなどが異なるため、必ずわけるようにしましょう。特に、ホイール用のブラシをボディに使用すると、ほぼ確実にキズや汚れがついてしまうため、絶対にNGです。

洗車用のスポンジやブラシは、カー用品店にさまざまな種類のものが販売されているため、自身にあったものを探してみましょう。

意外と見落としがちなのが、拭き上げ用のタオルです。洗車において、拭き上げは最も重要な行程と言っても過言ではなく、細心の注意を払って行う必要があります。

拭き上げ用のタオルも、洗車用のものを使うようにしましょう。一般的なタオルなどでは、ボディ上の水滴を十分に拭き取りきれず、水滴が残った部分がシミとして残ってしまう可能性があります。それに加えて、タオルの素材によってはボディに細かなキズを付けてしまうこともあるため、マイクロファイバーなどを用いた洗車用のタオルを使用したほうが愛車のためです。

また、当然のことですが、洗車をする際には適切な場所を選ばなければいけません。公道や公共スペースで行うのはもってのほかですが、自宅の敷地内であっても水や洗剤などが近隣へと流れる可能性があるため、洗車の場所には十分な配慮が必要。自宅に十分なスペースがない場合は、コイン洗車場などを利用するのが無難です。

●手洗い洗車の方法、ポイントや注意点

洗車用品がそろったら、次は基本的な洗車の手順について見てみましょう。一般的には、以下の方法で洗車を行うことが適切とされています

  1. ボディとホイールを水洗いし、大きな汚れを落とす
  2. バケツなどにカーシャンプーを入れ、よく泡立てる
  3. 泡をスポンジにつけ、ボディとホイールをなでるように優しく洗う
  4. クルマについた泡を水で洗い流す
  5. ボディ全体を拭き上げ用のタオルでしっかりと拭き上げる

最初の行程は、まずクルマ全体を水で洗い流して、ボディについた砂埃や泥などを落とすことです。これを怠ってしまうと、ボディ上に残った小さな砂や泥を、スポンジやタオルでこすりつけることになってしまいます。

次に、バケツにカーシャンプー入れてよく泡立てます。カーシャンプーの濃度を濃くしすぎると、洗剤がボディに残ってしまう可能性があるため、必ず適量にするのが大事。

カーシャンプーが十分に泡立ったら、次はいよいよボディを洗う行程です。ここでの注意すべきは、とにかく強くこすりすぎないことです。「洗車=ゴシゴシと磨く」というイメージを持っている人も多いようですが、泡で優しく洗うのが基本的。自身のカラダを洗うように、優しく洗いましょう。

水シミが付いたり砂埃やチリが付着したりすることもあるため、きちんと拭き上げたほうがよいでしょう
水シミが付いたり砂埃やチリが付着したりすることもあるため、きちんと拭き上げたほうがよいでしょう

ひととおり洗い終わったら、次はボディについた泡を、上から順に水をかけ、十分に洗い流します。

その後、ボディに残った水滴を拭き上げる作業に入りますが、水分が蒸発してしまうとシミになる可能性があるため、できるだけ素早く行うことがポイントです。ちなみに、洗車は晴れた日に行われるイメージがありますが、実際には日差しがそれほど強くない季節や時間帯が適しているとされています。

隅々までしっかりと拭き上げたら、洗車の基本的な行程はすべて終了です。このあとは、必要に応じてワックスやコーティング剤を使用しましょう。

なお、洗車の頻度は、クルマの保管場所や使用状況などによっても変わってきますが、一般的に1ヵ月に一度程度が目安といわれています。

●洗車時に見落としがちなのは「タイヤ」と「室内」

タイヤは汚れると白っぽくなってしまいます。そんな汚れたタイヤに黒光りさせるワックスを塗ると、まるで新車のような美しさが戻ることもあります
タイヤは汚れると白っぽくなってしまいます。そんな汚れたタイヤに黒光りさせるワックスを塗ると、まるで新車のような美しさが戻ることもあります

洗車をするときに、見落としがちなのがタイヤと室内です。せっかく洗車するのであれば、ボディだけでなく、こうした場所にも目を配ることが大切です。

クルマの世界でも「オシャレは足元から」という言葉があるように、ホイールをピカピカに磨き上げたうえで、タイヤの側面にタイヤワックスを塗ると、見た目の印象が際立ちます。大事なドライブの前には、特にタイヤのキレイさにもこだわりたいものです。

頻繁に手が触れるドアハンドルやシフトノブなどは念入りに水拭きしましょう
頻繁に手が触れるドアハンドルやシフトノブなどは念入りに水拭きしましょう

また、室内クリーニングも忘れずに! 室内のクリーニングの方法は、一般的な家庭での掃除と同じく、まずフロアやシートなどのゴミや大きなホコリを掃除機で吸い取り、その後、手の触れやすい部分を中心に拭き上げていきます。その際には、専用のウェットシートなどを利用するといいですね。

フロアマットは、クルマから取り外して、布団叩きなどで叩いてゴミやホコリを取り除き、掃除機をかけます。もし水洗いをしたら、カビや臭いが発生しないようにしっかり乾燥させるのが大事です。

また、ファブリックシートのクルマの場合は、カビや臭いの元になる可能性があるため、水拭きを売る場合は水分を吸い取らせないように、さっと軽く拭く程度にしておきましょう。

洗車は非常に奥が深く、こだわりはじめるとキリがありません。あまり神経質になる必要はありませんが、気持ちの良いカーライフを送るためにも、定期的な洗車を心掛けたいですね!

(鈴木 僚太[ピーコックブルー])

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