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■51万円台のリーズナブルな価格も魅力
スズキは、独自の油冷方式を採用した249cc単気筒エンジンを搭載する、軽二輪のフルカウルスポーツ「ジクサーSF250」に、カラーリングなどを変更した2023年モデルを発表しました。
スポーティなデザインを持つ軽量な車体と、ハイパワーながら低燃費を誇るエンジン、リーズナブルな価格などが魅力のジクサーSF250。
新型は新色を追加したほか、エンジンを最新の排出ガス規制に適合させるなどのアップデートを受け、2023年2月23日(木・祝)に発売されます。
●エンジンに独自の油冷方式を採用
2020年に登場したジクサーSF250は、スポーティなデザインを持つフルカウルの軽二輪スポーツです。
大きな特徴は、力強い加速性能と優れた燃費性能を兼ね備える249ccの単気筒エンジン。スズキは、従来からエンジンの冷却方式に、一般的な水冷ではなく、エンジンオイルを使った油冷方式を採用するモデルも多いのですが、ジクサーSF250では、新開発の「SOCS(Suzuki Oil Cooling System)」というシステムを採用しています。
これは、従来の油冷方式が燃焼室の上からエンジンオイルを噴射して冷却していたのに対し、燃焼室の外周に通路を設け、そこにエンジンオイルを流して冷却するというもの。
これにより、燃焼効率を向上させると共に、エンジンの軽量化やフリクション低減も実現。高回転・高出力ながら、優れた燃費性能も両立しているのです。
●ワイドなLEDヘッドライトなどが個性を演出
外観は、低く構えたシルエットや、大胆な面使いによる流れるようなキャラクターラインが特徴的。ワイドで独自性のあるLEDヘッドライトなどにより、個性豊かなフェイスデザインも演出しています。
また、全体のフォルムを前傾姿勢とし、重心を下げたデザインを採用することで、スポーツモデルらしい精悍なスタイルを実現。装備重量158kgという軽量な車体、適度な前傾姿勢を生むセパレートハンドルなども相まって、街中からワインディングまで、幅広いシーンで扱いやすく、軽快な走りを体感できます。
さらに、カウルと一体化したデザインのグラブバーやLEDテールランプ、スイングアームマウントリヤフェンダーなどの採用で、シャープなリヤまわりも実現。
ショートタイプのサイレンサーに2つの排気口を設けたデュアルタイプマフラーは、低中速域の力強さに貢献すると共に、心地よい上質な排気サウンドも奏でます。
生産は兄弟車のネイキッドモデル「ジクサー250」と同じく、インドにあるスズキ・モーターサイクル・インディア社で行われています。
●新色のマットステラブルーメタリックを採用
2023年モデルでは、新色に「マットステラブルーメタリック」を採用。従来からの「マットブラックメタリックNo.2」も継続販売し、全2色をラインアップします。
独自の油冷方式を採用する単気筒エンジンは、最新の令和2年排出ガス規制に適合。最高出力19kW(26ps)というパワーを維持しながら、WMTCモード値34.5km/Lという優れた燃費性能も実現しています。
なお、ワンプッシュでエンジン始動が可能な「スズキイージースタートシステム」、安定した制動性能を発揮するABSなど、従来から定評がある優れた機能も標準装備されています。
価格(税込)は、3万3000円アップしたものの、それでも51万4800円。
ライバルの250ccフルカウルスポーツでは、たとえば、ホンダの「CBR250RR」が86万9000円〜90万7500円、ヤマハの「YZF-R25 ABS」が69万800円、カワサキの「ニンジャZX-25R」が84万7000円〜93万5000円ですから、リーズナブルな価格も健在です。
(文:平塚直樹)