■空気充填が不要になり、メンテナンスフリー、リサイクル性にも優れる
2023年2月8日(水)、出光興産とブリヂストンは「エアフリーコンセプト」を使った次世代タイヤを履く超小型EVの実証実験を開始すると発表しました。
出光興産千葉事業所が構内移動車両として運用する超小型EVに、空気充填が不要な「エアフリーコンセプト」を用いた次世代タイヤを装着。これは、実用化に向けた実証実験になります。
ブリヂストンの「エアフリーコンセプト」は、タイヤ側面の特殊形状スポークにより荷重を支えることで、パンクしないことが最大の特徴。ノーパンクタイヤは、車両停止リスクの減少に貢献するなど、安全面のメリットも期待されます。
なお、この特殊形状スポークには、地面に接地するゴムとホイールをつなぎ、荷重を支えると共に、衝撃を吸収する機能を持つ部材が採用されています。さらに、空気圧管理など、タイヤメンテナンスも不要になることを目指しているそう。
また、路面に接するゴム部分をリトレッド(すり減ったタイヤを再利用するためにトレッドのゴムを貼り替えること)できるだけでなく、独自開発された再生可能なスポーク部分の樹脂もリサイクル可能になります。これらにより、資源の効率的な活用と資源の無駄などを省くことができます。
今回の実証実験は、多様な省資源、資源循環ソリューションを世の中に提供するという観点で、両社が共感したことで実現したそうです。実証実験を通じ、EV化も促進することで、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを加速する構えです。
将来的には、出光興産が開発に携わる超小型EVに「エアフリーコンセプト」を実装することを視野に検証が進められることになります。
(塚田 勝弘)