免許不要な新型電動キックボード「ZERO9 Lite」をスワローが発表。2023年7月施行の改正道交法に適合

■最高速度20km/hなどで特定⼩型原付に適合

従来、電動キックボードは、ヘルメットや運転免許が必要など、原付バイクと同様の扱いとなっています。一方、2023年7月1日に施行予定の改正道路交通法では、新しく特定⼩型原付という区分を設け、一定の要件に適合するモデルについては、免許がなくても乗れることになります。

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左がZERO9 Lite、右がZERO9

そうした新法規の施行に対応するため、電動キックボード販売会社「SWALLOW(スワロー)」では、新型の電動キックボード「ZERO9 Lite(ゼロナイン ライト)」を発表。

原付一種相当の既存モデル「ZERO9(ゼロナイン)」をベースに、最高速度を40km/hから20km/hに変更するなど、新区分の特定⼩型原付に対応した新型を発売することを明らかにしました。

●ベースモデルのZERO9とは?

新型のZERO9 Liteは、前述の通り、原付一種モデルのZERO9がベースです。

2019年に登場したZERO9は、最高時速40km/h、航続距離40kmを発揮することで、同クラスの中でも抜きん出た性能を誇るハイエンドモデルです。

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アウトドアでも楽しめるZERO9

走行時はスタンディングで乗車、ブレーキはフロントがディスク、リヤはドラム式を採用することで、優れた制動性能を誇ります。また、サスペンションも採用し走行安定性も抜群。見やすいカラー液晶パネルなどの標準装備により、使い勝手も抜群です。

さらに、コンパクトに折りたためることで、室内でも保管可能で、自宅や仕事先などに駐輪場がない場合にも対応。クルマの荷室にも入るサイズになりますから、キャンプ場などのレジャー先に運んで楽しむこともできます。

なお、車体サイズは、折りたたんだ時が長さ1100mmx幅200mm x高さ390mm。走行時などに展開する場合は、長さ1100mm×幅700mm ×高さ900~1130mm(可変式)となります。

価格(税込)は14万9800円です。

●仕様変更でヘルメット着用も任意に

そんなZERO9をベースとするのがZERO9 Lite。主な特徴は、まず、最高速度の変更。モーター出力をZERO9の600Wに対し350Wとするなどで、ベースモデルの40km/hに対し、20km/hまでに制限しています。

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免許不用な新型の電動キックボード「ZERO9 Lite」

これは、免許なしで乗れることができる特定⼩型原付では、最高速度の制限が20km/hまでのため。ほかにも、フロント部分に最高速度表示灯を追加、ハンドル幅も65cmから60cmに設定しています。

これらの変更により、ZERO9 Liteは、2023年7月1日から施行予定の改正道交法により、運転免許が不要に(16歳以上の年齢制限あり)。

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ZERO9 Liteのハンドル

また、ヘルメット着用が任意(努力義務)となるほか、原付1種タイプなどは車道しか走れませんが、車道のほかに、路側帯、自転車レーンも走ることができるようになります。

なお、バッテリー容量は10Ahで、航続距離は30km。タイヤには、前輪に空気入りの一般的なニューマティック、後輪にはパンクレスのタイプを採用しています。

●原付一種モデルのクラスチェンジも実施

新型のZERO9 Liteは、まだ価格未定で、現在、予約受付に向けて鋭意準備中。準備が整い次第、公式ホームページなどで詳細が発表されるそうです。

さらに、スワローでは、原付一種モデルのZERO9をすでに購入済みのオーナーなどに対し、免許不要モデルに仕様変更できるクラスチェンジの受け付けも開始。こちらも、申し込み方法などの詳細を公式ホームページに掲載しています。

(文:平塚直樹

【関連リンク】

SWALLOW公式ウェブサイト
https://swallow-scooter.com/

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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