■グリルはヘッドライトと並ばずスリムで短くデザインに
フォルクスワーゲン(VW)は現在、フラッグシップ・クロスオーバーSUV「トゥアレグ」改良型をテスト中ですが、その最新プロトタイプをカメラが捉えました。
厳冬のスウェーデン山中で捉えた3台のプロトタイプは、ヘッドライト、グリル、バンパー、テールライトなど、主要パーツの最終デザインをステッカーで隠しています。
最新情報によると、グリルバーがヘッドライトのバーと水平には並ばず、グリル自体がスリムで短くなるといいます。その下では、コーナーエアインテークがクロームテープで複製されており、ディテールは不明です。
リアエンドでは、LEDテールライトのグラフィックが新設計されることが濃厚ですが、プロトタイプは巧妙な偽装がほどこされており、最終デザインは明かされていません。
キャビン内では、12インチのデジタルインストルメントクラスターと15インチのインフォテインメントタッチスクリーンを備える「イノビジョンコクピット」がすでに採用されているため、改良型では更新されたソフトウェアを搭載、より高度なADASを搭載するでしょう。
市販型では、VWグループのSUVと共通の「MLB Evo」プラットフォームを採用。改良型でも、3.0リットルV6 TDIディーゼル、3.0リットルV6 TSIガソリン、プラグインハイブリッドV6 TSI、パフォーマンス重視の「R PHEV」などがキャリーオーバーされる見込みです。
また、トルセンセンターディファレンシャルロックと、トルクコンバータータイプの8速オートマチックギアボックスを備えた4Motion全輪駆動機能を保持します。ディーゼルに関しては、より厳しい環境規制のために特定の市場から外される可能性があるようです。
5人乗りレイアウトも変更はなさそうですが、同じプラットフォームを共有するアウディQ7と比べて大きな欠点の1つとなっており、VWがトゥアレグを北米に持ち込まないことを選択した理由の1つと言えるかもしれません。
初代トゥアレグは2002年、ポルシェ、アウディとの共同開発により誕生。第3世代となる現行型は、2018年に登場しており、これが初の大幅改良となりますが、次世代型ではEV化が進み、これが最後のICE(内燃機関)搭載トゥアレグとなりそうです。
トゥアレグ改良型のワールドプレミアは、2023年内となるでしょう。