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■20歳のカーライフ意識調査を紹介
最近は、「若者のクルマ離れ」ということがよく言われますが、ソニー損害保険(以下、ソニー損保)が20歳の若者1000名を対象とした「2023年 20歳のカーライフ意識調査」によれば、運転免許保有率は61.2%と過半数を上回っていることが判明。
しかも、2022年に実施した同様の調査から4%上昇したほか、2年前の2021年調査と比べると約10%も増え、年々上昇傾向にあるというのです。さらに、実際にクルマの所有に対し肯定的な人が76.4%いることや、好きなクルマではトヨタ「アクア」が1位になったことなども分かりました。
●地方の運転免許保有率は64.5%
今回の調査は、2002年4月2日〜2003年4月1日生まれの男女(男性500名、女性500名)を対象に、2022年11月17日〜11月19日の期間、インターネットリサーチによって行われたもので、ここでは、その調査結果の中から一部を抜粋してご紹介します。
まず、「普通自動車運転免許を持っているか」という質問について。結果は
・「普通自動車免許を持っている(オートマ限定)」 44.5%
・「普通自動車免許を持っている(マニュアル)」 16.7%
で、合計した「運転免許保有率」は61.2%となりました。
また、
・「現在、教習所へ通っている(オートマ限定)」 4.8%
・「現在、教習所へ通っている(マニュアル)」 0.8%
・「時期は決まっていないが、取得予定」 23.0%
で、合計した「運転免許取得予定」者は28.6%となったといいます。
ちなみに、「運転免許保有率」を過去に実施した同様の調査と比較すると
2021年51.3%→2022年57.2%→2023年61.2%
と、前述の通り上昇傾向に。調査を行ったソニー損保では、その要因などについて明らかにしていませんが、ひょっとするとコロナ禍が関係しているのかもしれません。
なぜなら、コロナの影響が出た2020年以降、クルマは「密」を避ける移動手段として注目されています。また、運転免許取得のために自動車教習所へ通う人も増加傾向にあるといわれており、教習所では予約が取れない状況になることも多いと報じられました。
ちなみに、居住地別の「運転免許保有率」では、
・「都市部」 49.1%
・「地方」 64.5%
と地方の方が多いことも判明。
なお、ここでいう「都市部」とは、市・区における人口ランキングの上位都市である、北海道札幌市、東京都23区、神奈川県横浜市、愛知県名古屋市、京都府京都市、大阪府大阪市、兵庫県神戸市、福岡県福岡市を指し、それら以外を「地方」と定義しています。
●クルマを持つことに肯定的な人が76.4%
調査では、「クルマ(バイクを除く)を持っているか」も質問。その結果、
・「自分の車を持っている」 19.6%
・「自分の車を購入する予定がある」 12.0%
・「購入する予定はないが、いずれは欲しい」 44.8%
と、「車の所有に肯定的」な人の合計は76.4%に。「購入するつもりはない」と答えた人の23.6%を大きく上回っています。
また、「自分の車を購入する予定がある」と「購入する予定はないが、いずれは欲しい」を合計した「購入予定または購入意向あり」という人も56.8%と過半数を上回っています。
ちなみに、「自分の車を持っている」人を居住地別にみると、
・「都市部」 8.3%
・「地方」 22.8%
と、やはり地方の方が多いことが分かります。
ただし、「購入予定または購入意向あり」の割合を居住地別にみると、
・「都市部」 62.9%
・「地方」 55.1%
で、都市部の方が7.8%多い結果に。都市部に住む若者は駐車場代なども地方に比べて高いでしょうから、社会に出るなど、ある程度の収入ができたら購入したいと考えている人も多いのかもしれません。
●性別を問わずアクアが1番人気
調査では、ほかにも、運転免許保有者と取得予定者898名のうち、「車の所有に肯定的」な754名に、「現在欲しいクルマ」についても質問しています。その結果、人気トップ5はこちら。
1位:「アクア(トヨタ)」(16.0%)
2位:「レクサス(RX/NXなど)」(13.1%)
3位:「BMW(1シリーズ/3シリーズなど)」(12.7%)
4位:「フォルクスワーゲン(ゴルフ/ポロなど)」(12.5%)
5位:「プリウス(トヨタ)」(10.6%)
となったそうです。ちなみに、アクアは、男女別のランキングでもそれぞれで1位になっており、性別を問わずに人気です。
ハイブリッド専用のコンパクトカーであるアクアは、全長4050mm×全幅1695mm×全高1485〜1505mmという、初心者でも扱いやすいコンパクトな車格が魅力。
また、新車価格(税込)が199万7000円〜259万5000円と、200万円以下の安いグレードもあり、購入資金が少ない若い世代にも手が届きやすいことがうかがえます。
さらに、WLTCモード33.6〜35.8km/L(GRスポーツは29.3km/L)という高い燃費性能を誇りますから、普段かかるガソリン代も比較的安く、維持費も含めて乗りたい人が多いのでしょうね。
なお、2位レクサスと5位プリウスと、トップ5圏内に入った国産車は、すべてトヨタ車。国産モデル中では、やはりトヨタのブランド力が高いことも分かります。
いずれにしろ、今回の調査を見る限りでは、運転免許の取得やクルマを保持することに肯定的な若者は、意外に多いことが判明。特に、地方では通勤・通学や普段の買い物などで、クルマが必須となるエリアも多いでしょうから、すでに免許を取得している人や、クルマを所有している人も都市部と比べると多いようですね。
(文:平塚 直樹 *写真はすべてイメージです)
【関連リンク】
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