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■あらたにスキーウェアを買う必要はなかった
ワタクシ、もう何年も冬物のバイク用ウエアでスキーに行っています。ちょっとだけ注意することはあるのですが、レジャーとしてスキーをするくらいなら、バイク用のウエアでまったく問題なくスキーができています。というか、バイク用ウエアのほうが優れている面もあると思っています。
今回は、バイク用ウエアをスキーに使った感想と注意点をお伝えしましょう。
●必要だったのは、ゴーグルとリフト券ホルダーとサスペンダー
私はバイクには28年間乗っているんですが、リターンスキーヤーなんです。1990年代半ばまでやっていたんですが、その後やらなくなり、子どもが小学校に上がった頃、家族でスキーに行ってみようかということになりました。19年ぶりのスキーでした。
そこでウエアをどうするか? 今後、何回も続けてスキーに行くかどうかはまだわからないので、新しくわざわざスキーウエアを買うのはためらわれる…。
しかし、そこでふと気づいたのです。「そういえばオレ、防水・防寒性能が高くて、膝を曲げて前傾姿勢がとれるウエア持ってるじゃん」。そう、冬物のバイク用ウエアのことです。
その当時、私が冬場にバイクに乗るときに使っていたのは、ゴールドウィンのジャケットとオーバーパンツとグローブでした。0度以下でバイクに乗っても、指先と足先以外はまったく寒くないウエアです。それに、ゴールドウィンってスキーウエアも作っているんですよね。なんか大丈夫そう。
というわけで、スキー用ゴーグルだけ新たに購入してスキーに行きました。また、腕につけるリフト券ホルダーはスキー場で買いました。その結果、ほぼ問題なくスキーが楽しめました。
事前にひとつ不安だったのが、オーバーパンツの裾がスキー靴にかぶせられる太さがあるかどうかでしたが、ギリギリ大丈夫でした。
いっぽうで、滑っている途中で少し不安だったことがひとつだけありました。それは、オーバーパンツがずり下がるんじゃないかという心配です。
そう、バイクはまたがって乗るものなので、ズボンが落ちる心配はありません。そのため、“ずり落ち防止”のための機能はゆるいのです。私が使っていたオーバーパンツもウエストはゴムが入っているだけだったので、どうも心もとなかったのです。
とはいえ、翌年からはサスペンダーを導入して、その心配も解決。けっきょくもう8年くらい、私はバイク用ウエアでスキーを続けています。
●首から下はバイクに乗るときと同じ格好
さて、その後、私のバイク用ウエアも若干変わりましたが。今年もゲレンデの最高気温-6度という中でスキーに行ってまいりましたので、詳しくご報告いたします。
まず、私のレイヤリングをお伝えします。肌着は上下にミズノのブレスサーモを着ます。靴下はフリーノットというブランドの光電子のハイソックスです。さらに、ミドルレイヤーにはモンベルのフリースを着ます。
アウターは、上がゴールドウィンの冬用ジャケット。中綿入りのインナーと防水のシェルが別体になったタイプです。下はワークマンの『イージス360°リフレクト透湿防水防寒 STRETCH STRONG パンツ』です。
そして、グローブは昨年末に購入したばかりのコミネの電熱グローブを初投入しました。なお、首には数百円で買ったフリースのネックウォーマーを装着し、頭には昔サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムの公式ショップで買ったレアル・マドリードのニット帽をかぶります。
以上、ニット帽以外は、冬にバイクに乗るときの格好とまったく同じです。
なお、ワークマンの冬用パンツも、問題なくスキー靴にかぶせることができました。調整用フラップが面ファスナーでとめられなくなってしまうので多少ビラビラしますが、実害が出るレベルではありません。
これでヒューヒュー寒風が吹きすさび、小雪が舞う中スキーをしましたが、首から下はまったく寒くありませんでした。
そう。多少寒いのは顔です。バイクに乗るとき、私はフルフェイスヘルメットをかぶるのでほとんど寒くないんですが、スキーのときはさすがにフルフェイスはかぶらないですからね。その点、フード付きのスキーウエアを着ているひとよりはちょっと寒いかも。
とはいえ、これはネックウォーマーをずり上げたり、帽子を深くかぶったりすればカバーできます。
●電熱グローブの効果は絶大だった!
なにしろ効果が絶大だったのは、電熱グローブでした。一緒にリフトに乗っているあいだ、息子は「指先が冷たい。痛い」といっていましたが、電熱グローブをONにしていた私は、まったく指先も寒くありませんでした。ただ、拳部分のプロテクターがゴツいせいで、ストックの輪っかに手を通すのが多少面倒ではありました。
なお、息子は貸してあげたゴアウインドストッパーのフェイスウォーマーを使ったことで、顔は寒くなかったようです。
今回は雪が降り続いていたため、ゲレンデも粉雪状態で、転んでも痛い思いはしなかったのですが、バイク用ウエアでスキーをやる場合は、プロテクターが入っているという安心感もあります。特に肘や手などは、アイスバーン上で転んだときにも、かなり衝撃を緩和してくれるのではないでしょうか。
というわけで、冬物のバイク用ウエアでやるスキーですが、防寒・防水性は文句なし。特に動きにくいということもありません。ポケットは多いし、プロテクターもついているしと、メリットも多いです。
ただ、スキーウェアに比べると、パンツのウエスト位置が低いので、転びかたによっては雪が服の中に入りやすいかもしれません。
いちおう私が経験した中で、バイク用ウエアでスキーをする際の注意点をまとめておきましょう。
●パンツの裾はスキー靴にかぶせられるくらい広いこと
●パンツのウエストがゆるめだったらサスペンダー等を併用したほうがいいかも
●ゴツいグローブはストックの輪っかに通しにくい
こんなところでしょうか。以上に気をつければ、レジャーとしてのスキーには十分対応できると思います。
いっぽうで、最初にゴールドウィンはバイクウエアもスキーウエアも作っていると書きましたが、スキーウエアで有名なフェニックスも、昔はバイク用ウエアを作っていたんですよね。姿勢もちょっと似てるし(?)、防風・防水・防寒性能では近いものが要求されるのではないかと思います。
なので、逆に冬場のライディング時の防寒着としてスキーウエアが使えるかもしれませんよ。
(まめ蔵)