ホンダが新型軽商用EVの発売を発表。N-VANベースで航続距離は200km、ガソリン車と同等の100万円台を目指す

■商用のラストワンマイルから趣味用途まで幅広いニーズを狙う

以前お伝えしたように、三菱自動車が軽商用バンEVであるミニキャブ・ミーブ(MINICAB-MiEV)の一般販売を開始しています。軽商用EVバンは、中国勢も法人ニーズを掴むべく日本市場に参入し、こうした傾向が加速する可能性があります。

さらに、いすゞ、トヨタ、スズキ、ダイハツも参加しているCommercial Japan Partnership Technologiesも軽商用事業で手を組んでいて、2022年7月には、スズキ、ダイハツ、トヨタとCJPTは、商用軽バン電気自動車を2023年度に導入するとアナウンス済みです。

ホンダN-VAN EV
「N-VAN」ベースの軽商用EV(プロトタイプ)

2022年12月7日(水)、軽商用分野で独自路線を歩んできたホンダも、新型軽商用EV(電気自動車)を2024年春に発売すると明らかにしました。

ベースは、商用のみならずレジャーなどで支持されている軽バン「N-VAN」。N-VANは、ホンダ自慢の低床設計をはじめ、広大な室内、大容量のラゲッジスペースを備え、助手席側のセンターピラーレスによる使い勝手の良さ、アレンジ力の高さが特徴。

ホンダN-VAN
N-VANの低床設計と、大開口センターピラーレスドア、シートのフラット化なども活かされる

新型軽商用EVは、こうした利便性の高さを踏襲しながら、EVならではの高い静粛性をはじめ、ストップ&ゴーの多い交通環境に適した力強い加速を実現するそう。

再販売された三菱ミニキャブ・ミーブと同様に、近年ニーズが高まっている街中でのラストワンマイル配送などの商用利用に加えて、乗用ニーズにも柔軟に対応するEVを目指す構えです。

EVの課題のひとつである航続距離は200kmを目標と掲げ、商用利用をはじめ日常の買い物や通勤、通学、趣味活用などに十分対応する実用性を兼ね備えることが掲げられています。また、価格もガソリン車と同等の100万円台からの設定とすることで、カーボンニュートラルの実現に向けてEVの普及を推進するとしています。

今後、2024年春の発売に向け、さまざまなビジネス現場における実用性の検証を予定し、これらを通じて軽商用EVとしてより使い勝手を向上させ、商品性を高めたいとしています。

同社は、2050年にすべての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現を掲げています。この実現に向けて、四輪車では、2030年までにグローバルで30種類のEV展開を目指しています。

日本市場では、日常生活を支え、暮らしに欠かせないクルマとして重要な存在と軽自動車を位置づけ、EVの普及も優先して取り組むべき領域だと考えているそう。中でも商用車は、環境負荷低減の観点で企業の電動化に対するニーズがとても高いことから、ホンダはまず、軽商用EVを皮切りに軽EVを展開していく構えです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘

塚田勝弘 近影
1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。クルマ、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。