ホンダ「シビックタイプR」2代目デビュー。7代目シビックをベースにした英国生産車【今日は何の日?12月6日】

■排気量を大きくした最強ホットハッチであるもののスタイリングが不評

2001年に登場した2代目シビックタイプR
2001年に登場した2代目シビックタイプR

2001(平成13)年12月6日、ホンダの最強FFホットハッチ「シビックタイプR」の2代目がデビューしました。

前年に発売された7代目「シビック」がベースですが、スポーツグレードがなかったため、欧州向けに設定されていた3ドアハッチバックをベースにして英国で生産したものを日本に輸入するという形がとられました。

●ホンダのスポーツスピリットを凝縮した初代シビックタイプR誕生

タイプRは、1992年に「NSX」に初めて設定され、1997年に「インテグラ」、そして1997年にシビックにも設定されて、ホンダのスポーツモデルの代名詞になりました。

1997年に誕生した初代シビックタイプR
1997年に誕生した初代シビックタイプR

初代シビックタイプRは、シビックハッチバック「SiR」をベースに、各部を徹底的にファインチューニングして仕上げられました。

ボディ剛性を高めた上で低重心化し、サスペンションのハードチューニング、ブレーキ強化などを施し、さらにスポイラーなどエアロパーツ、軽量アルミホイール、MOMO製ステアリング、レカロ製バケットシートなどが装備されました。

心臓部のエンジンは、1.6L直4 DOHC VTECエンジンをチューニングし、最高出力185PS/8200rpm・最大トルク16.3kgm/7500rpmで、リッター出力は世界トップレベルの116PS/Lを達成。レブリミットの8000rpmまで一気に回り、1.6L NAとは思えない別格の走りを実現しました。

●パワーアップするも、タイプRの中では人気は低迷

2代目シビックタイプRのベースは、前年に発売された7代目シビックですが、スポーツグレードがなかったため、欧州向けに設定されていた3ドアハッチバックをベースにして英国で生産したものを、日本に輸入するという形がとられました。

2代目シビックタイプRの2.0L直4 i-VTECエンジン
2代目シビックタイプRの2.0L直4 i-VTECエンジン

排気量を初代の1.6Lから2.0Lに拡大し、タイプR用に専用チューニングされた2.0L直4 DOHC VTECエンジンは、最高出力215PS/8,000rpm・20.6kgm/7,000rpmを発生。

もちろん、足回りやブレーキは専用チューニングされ、初代同様エアロパーツ、MOMO製ステアリングやレカロ製バケットシート、大型ブレーキローターなど、タイプRの名に相応しい装備が継承されました。

ところが2代目シビックタイプRは、歴代タイプRの中で最も人気がない、存在感が薄いと言われています。圧倒的な走りは継承されても、ボンネットと全高が高く、精悍さに欠けたスタイリングが不評でした。欧州生まれのファミリーカー的な雰囲気が、日本では受けなかったようです。

●今年6代目が登場、最後のシビックタイプRになる可能性も

その後、4代目タイプRが2015年にドイツのニュルブルクリンクブルリンクでFF量産車最速となるタイムを叩き出し、FF最速の称号を獲得。5代目も記録を更新しましたが、2019年に「メガーヌR.S. 272トロフィーR」が記録を更新して、再び量産車FF最速の座に返り咲き、現在もその記録は破られていません。

2022年9月2日にデビューした6代目シビックタイプR
2022年9月2日にデビューした6代目シビックタイプR

今年2022年の9月2日に、タイプRの集大成となる6代目シビックタイプRがデビュー。剛性を高めたボディに、徹底的に空力を追求したシャープなスタイリングを採用。

エンジンは、3代続けて2.0L直4 DOHC VTECターボ(K20C型)が踏襲されましたが、ターボの改良によって最高出力が10PS・最大トルクが20N·mほど向上しました。

現在、ホンダ唯一のピュアエンジン搭載車のタイプR、電動化が推進されている中で6代目がピュアエンジンのタイプRとして最後になる可能性があります。


ピュアエンジンのスポーツモデルが、徐々にフェードアウトしています。ピュアエンジンのタイプRが消えるかどうか定かではありませんが、もう一度ニュルブルクリンクでFF最速を奪回してほしいですね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。

(Mr.ソラン)

この記事の著者

Mr. ソラン

Mr. ソラン 近影
某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きなクルマで、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。