■車名は「ブリタニア」、新型EVベクターよりボディを延長しカリナンも圧倒
ロールスロイスは、おそらくピックアップトラックを導入する可能性が最も低い自動車メーカーの1つですが、若きデザイナーのトラヴィス・ヤン氏がコンセプトモデルを提案しました。
提供されたCGは、贅沢でダイナミックなプロポーションと、ロールスロイスのスタイリングを見事に融合。ウッドで覆われたリア・ベッドを組み合わせた、超高級ピックアップトラックが完成しています。
「BRITANNIA」(ブリタニア)と名付けられたプロトタイプの全長は5,500mm(216.5インチ)で、スペクターよりわずかに長く、路上で圧倒的存在感を放っています。
ポータルアクスルと大径ホイールのおかげで、巨大な最低地上高はSUVカリナンさえ圧倒しています。
もっとも特徴的なのはヨットのように非常に長いボンネットでしょう。このコンセプトモデルはEVとして提案されており、フロントのこのスペースはすべて収納コンパートメントに使用でき、おそらくリアベッドよりも容量が大きくなる可能性が高いです。
フロントエンドはグリルが覆われていますが、照らされたパンテオングリルとスピリット・オブ・エクスタシーが保持されていることがわかります。またファントムスタイルのヘッドライトの下にある大きな開口部からはサスペンションの一部が見えるほか、ルーフに取り付けられたLEDにより、より冒険的なスタイルが完成しています。
側面では、箱型のホイールアーチがイルミネーテッド・サイドシルと繋がっており、前世紀のクラシックカーにインスパイアされています。
2人乗りキャビンの後ろには30億円を超える同ブランド「ボートテイル」のリアデッキを連想させ、高品質の木材で覆われたリアベッドを装備しています。顕著なリアオーバーハングは、LEDテールライトと突き出たテールゲートを備えた、典型的なロールスロイスのスタンスと言えるでしょう。
冒頭で述べた通り、このピックアップが発売される可能性は極めて低いですが、19歳のデザイン学生が、実行可能な何かを提案するのではなく、プロジェクトとして未知のものを探求するという貴重な経験となったはずです。