「世界に1台のミウラ」をイメージした「世界に1台のアヴェンタドール」!特注のボディカラーに込めた深い意味とは

■ミウラ ロードスターの雰囲気を再現したアヴェンタドール

ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 ウルティメ ロードスターとミウラ ロードスター。フロントビュー
ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 ウルティメ ロードスター(写真右)とミウラ ロードスター

ランボルギーニを象徴するV12エンジンを積んだアヴェンタドールが、間もなく生産終了します。サンタアガタの工場を旅立つ最後の1台となったのが、スイス人オーナーがオーダーしたアヴェンタドール LP700-4 ウルティメ ロードスター。

そのクルマには、有終の美を飾るのに相応しい仕様が与えられていました。

●最後のアヴェンタドールに秘められたメッセージ

ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 ウルティメ ロードスターとミウラ ロードスター。サイドビュー
ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 ウルティメ ロードスター(写真奥)とミウラ ロードスター

「最後のアヴェンタドール」が採用したライトブルーの外板色は、ランボルギーニのV12ヒストリーに捧げるメッセージが込められていました。

実はこのライトブルー、実車化されなかったコンセプトカー「ミウラ P400 ロードスター」のボディカラーを再現した特注ペイントなのです。随所にあしらったブラックのアクセントや、シルバーのホイールもオリジナルへの敬意を表した配色となっています。

白レザーベースのインテリアもミウラ ロードスターをイメージしたもの。ダッシュボードには懐かしい「Miura」のレタリングが刺繍されています。

ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 ウルティメ ロードスター。ダッシュボード
ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 ウルティメ ロードスターのインテリア

大パワーのV12エンジンに、マルチェロ・ガンディーニによる美しいアウタースキンを組み合わせて登場したミウラは、初期のランボルギーニに確実な名声をもたらした功労車です。21世紀を代表するスーパーカーとして、V12の魅力を現代に伝え、そしてその役割を終える最後のアヴェンタドールに、ミウラの姿を重ねる。

そうして完成したこの1台は、祖先への敬意と感謝の結晶といえるのかもしれません。

●ワンオフで作られたミウラ ロードスター

ランボルギーニ ミウラ ロードスターのコクピット
ランボルギーニ ミウラ ロードスターのコクピット

ミウラ ロードスターは、1968年4月に開催されたブリュッセルモーターショーでお披露目されました。展示されたのはランボルギーニではなく、ベルトーネのブース。単にルーフを取り払うだけでなく、オープントップとミウラの美しさを最大限引き立てるべく、フロントウインドウの角度や車高が細かく調整されていました。

ウインドウレスでエンジンがむき出しなのはショーカーならではですが、そのまま公道を走り出してもおかしくないほどの完成度に仕上がっていたのです。しかし、ミウラ ロードスターが市販化されることはありませんでした。

ワンオフで製作されたショーカーはその後、ILZRO(国際鉛亜鉛研究機構)へ売却され、ボディカラーがグリーンに塗り替えられるとともに、あらゆるパーツが鉛や亜鉛に交換されました。

ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 ウルティメ ロードスターとミウラ ロードスター。リヤビュー
ランボルギーニ ミウラ ロードスターのボディカラーを再現したアヴェンタドール LP700-4 ウルティメ ロードスター(写真奥)

「ZN75」と名付けられたデモカーは、鉛と亜鉛の素材の特性を宣伝するために世界中を飛び回りました。現代、自動車用鋼板の防錆には亜鉛めっきが活用されていますが、ミウラ ロードスターもその技術を広める一助として活躍していたんですね。

デモカーの役割を終えたミウラ ロードスターは数人のオーナーの元を転々とした後、2008年にオリジナルの状態へレストアされました。現在は、コンクールデレガンスなどで時折そのエレガントな姿を披露しています。

(三代 やよい)

この記事の著者

三代やよい 近影

三代やよい

自動車メーカー勤務後、編集・ライティング業に転身。メカ好きが高じて、クルマ、オートバイ、ロボット、船、航空機、鉄道などのライティングを生業に。乗り継いできた愛車は9割MT。ホットハッチとライトウェイトオープンスポーツに惹かれる体質。
生来の歴女ゆえ、名車のヒストリーを掘り起こすのが個人的趣味。
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