■フェラーリが全面バックアップした299台限定の電動ミニカー
英国で超本格派のミニチュアカー製作を手掛けるリトル カー カンパニー(Little Car Company)により、1957年製フェラーリ 250 テスタロッサ(250TR)が75%スケールにした電動ミニカーとして生まれ変わりました。
14歳から運転できる「テスタロッサ J(ジュニア)」は299台の限定生産。2022年10月から世界中のオーナーに向けて順次デリバリーがスタートしています。
●航続距離は最長90km、最高速度は80km/h
全長3.1×全幅1.1×全高0.7mのテスタロッサ Jは、フェラーリの全面的な協力を受けて完成しました。
クラシックカーの専門部隊であるフェラーリ クラシケが提供したオリジナルの図面をスキャンし、デジタルモデルを製作。さらに、フェラーリのデザイン部門の監修のもと、職人がアルミを一枚一枚打ち出し加工し精巧なボディラインを生み出しています。
48Vシステムを搭載したテスタロッサ Jは、フロントボンネット下に3基のバッテリーを搭載。航続距離は最長90kmを記録しています。
フェラーリの実車でお馴染みの走行モード切替スイッチ「マネッティーノ」を備えていて、運転スキルや乗車年齢に合わせて最高出力/最高速度を次のとおり変更することができます。
初心者モード:最高出力1kW/最高速度24km/h
コンフォートモード:最高出力4kW/最高速度40km/h
スポーツモード:最高出力10kW/最高速度80km/h
レースモード:最高出力12kW/最高速度80km/h
●フェラーリのテストドライバーが「足」をセッティング
ぺダルはF8トリブートのパーツを流用で、12インチのタイヤはフェラーリの公式テクニカルパートナーであるピレリが供給。クラシカルなワイヤーホイールは、ひとつひとつハンドメイドで作られています。
サスペンションにはビルシュタイン製ダンパーを採用し、スプリングもフェラーリのテストドライバーがマラネッロのフィオラノサーキットで試した上で最適なセッティングを決定するなど、本気の作り込みが窺えます。
残念ながら公道での走行は叶いませんが、オプションでロールバーも用意しており、クローズドのコースならかなり本格的なドライビングを楽しむことができそうです。
●価格は邦貨約1325万円〜
テスタロッサ Jの“車両価格”は9万3000ユーロから。邦貨にすると、じつに約1325万円のスターティングプライスを掲げています。250 テスタロッサの実車がオークションで数十億円の落札額を掲げることを考えれば、決して高すぎるとは言えないのかもしれません。
ちなみに、リトル・カー・カンパニーは1958年のル・マンに参戦したテスタロッサ 250 TRのカラーリングを模した限定1台のテスタロッサ Jも製作しています。
こちらはBonhamsのオークションに出品され、14万9500ドル(約2200万円)で落札されています。
(三代やよい)