10代目カローラ「カローラアクシオ」が登場。同時にカローラフィールダーもモデルチェンジ【今日は何の日?10月10日】

■アクシオのサブネームが付けられた10代目カローラ

2006(平成18)年のこの日、トヨタのカローラの10代目となるセダン「カローラアクシオ」とステーションワゴン「カローラフィールダー」が登場しました。10代目で初めてカローラのセダンにサブネームとして、アクシオが付けられました。

2006年にデビューした10代目カローラのセダン「カローラアクシオ」
2006年にデビューした10代目カローラのセダン「カローラアクシオ」


●9代目から世界戦略車として上級志向に舵を切ったカローラ

1966年に誕生した初代カローラは、当時のユーザーのマイカーに対する憧れに応えた手頃な大衆車として大ヒット。その後も長く日本のファミリーカーを代表するクルマとして現在も人気を博しています。

1966年に誕生した初代カローラ。大衆車として日本のモータリゼーションをけん引
1966年に誕生した初代カローラ。大衆車として日本のモータリゼーションをけん引

ユーザーの上級志向が高まった2000年を境に、カローラも上級志向に舵を切りました。

2000年に登場した9代目カローラは、21世紀の世界戦略車としてデザインやプラットフォーム、パッケージングを一新。従来の保守的な印象の強い歴代カローラから、モダンなイメージへと変貌し、歴代カローラの中でも評価は高く人気を獲得しました。また9代目からワゴンは、カローラフィールダーと名乗るようになりました。

●日本専用車として基本性能を向上したカローラアクシオ

カローラアクシオを名乗った10代目カローラのセダンは、それまで世界共通であったプラットフォームを、日本特有の道路事情を考慮して日本専用に変更し、コンパクトながらゆとりある室内空間を実現しました。

上級志向に対応したカローラアクシオ
上級志向に対応したカローラアクシオ

スタイリングは、基本的には先代のボリューム感ある流麗な欧州車イメージを踏襲。パワートレインは、1.5L直4 DOHCおよび1.8L直4 DOHCの2種エンジンとCVTの組み合わせ、1.5L車のみ5速MTが用意されました。

さらに、安全技術としてトヨタの最新安全装備“プリクラッシュセーフティ”が採用されていることも、注目されました。ミリ波レーダーを使った衝突被害軽減システム、先行車との車間距離をキープするレーダークルーズコントロールシステム、駐車時など後退時にステアリング操作を支援するインテリジェントパーキングシステムなどです。

カローラアクシオは、飛びぬけた派手さはありませんでしたが、着実にレベルアップして上質化したカローラを印象付けました。

●カローラフィールダーは正常進化

2006年にデビューした2代目カローラフィールダー、9代目からワゴンをカローラフィールダーと名乗る
2006年にデビューした2代目カローラフィールダー、9代目からワゴンをカローラフィールダーと名乗る

10代目カローラでは、先代から設定されたワゴンのカローラフィールダーも、モデルチェンジしました。ステーションワゴンに変貌したカローラフィールダーは、当時カローラシリーズの4割を占める人気モデルでした。

実はワゴンスタイルのカローラは、初代から設定されていましたが、当時は商用車のバンでした。4代目の中頃からカローラワゴンとして設定され、社用だけでなく一般ユーザーからもマルチユースのクルマとして人気を獲得。2000年の9代目で、カローラフィールダーと改名され、10代目ではさらにスポーティなスタイリングが採用されました。


10代目カローラは、飛びぬけた派手さはありませんでした。しかし、内外装の質感の高さや最新のパワートレイン、安全装備をキッチリ装備し、着実に進化しているあたりは、さすがカローラらしいですね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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