中国メーカー・BYDがキャンプ場で3車種を展示、EVの台頭でキャンプの電化が主流になるかも【GO OUTキャンプ】

■話題の中国自動車メーカー「BYD」がGO OUTキャンプに出展

GOOUTロゴ
GO OUTキャンプにはさまざまなメーカーなどが出展した

その昔、キャンプでの料理といえば石を集めてのカマド作りから始まってという様子でした。つまり、地面でそのまま火を焚く直火が当たり前でした。

やがてガソリンやガスを使うことがメジャーになりましたが、今はまた焚き火台を使って薪を燃料にすることが流行り始めています。

といったなかでもうひとつの主流になりそうなのが、電気自動車からの電源供給によるキャンプの電化です。

そんな潮流を感じてなのか、2023年より日本での販売を開始する中国の自動車メーカーBYDの電気自動車3機種がGO OUTキャンプに展示されました。BYDはV2L(vehicle to Load=電気自動車からの電源供給)機能を利用して、展示スペースすべての電力を展示車から供給していました。

BYDは2023年導入予定の3車種を展示した
BYDは2023年導入予定の3車種を展示した

薪の原料は植物で、植物は大気中の二酸化炭素を固定化したものだから二酸化炭素排出量はプラスマイナスゼロにカウントされるので、キャンプで薪を燃やしても背徳感を持つ必要はありません。でも、ちょっとコーヒーが飲みたいときに、薪で火をおこしてというのもなかなか大変。

そんなときに便利なのが、電気自動車からの電源供給です。

電気自動車から家庭用100Vが取り出せれば、そのまま電気ポットが使えるなど、いろいろな便利面があります。供給量が大きいバッテリーを搭載する電気自動車なら、キャンプで使うエネルギーを全部クルマから供給することもできるでしょう。

それじゃあ風情がないって話もありますから、適度に薪や炭をつかいながら上手に電気も使っていけばいいのかな? と思います。

●GOOUTキャンプでのBYDの展示車両

BYDが展示していたのは以下の3台です。

■2023年1月発売予定 ATTO3(アットスリー)

アット3フロントスタイル
アット3のフロントスタイル

全長4455mm、全幅1875mm、全高1615mm、ホイールベース2720mmと3台のなかでは中間のサイズとなるSUV2。電池容量は約59kWhでモーター出力は150kW、最大トルクは310Nm。航続距離はWLTCモードで485kmとなっています。

■2023年中旬発売予定 DOLPHIN(ドルフィン)

ドルフィン フロントスタイル
ドルフィンのフロントスタイル

全長4290mm、全幅1770mm、全高1550mm、ホイールベース2700mmのコンパクトモデル。スタンダードとハイグレードの2種が用意されます。

スタンダードは約45kWh、ハイグレードは約59kWhのバッテリーを搭載。スタンダードのモーター出力と航続距離(WLTCモード)は70kW/386km。ハイグレードのモーター出力と航続距離(WLTCモード)は150kW/471kmとなっています。

■2023年下半期発売予定 SEAL(シール)

シールフロントスタイル
シールフのロントスタイル

SEALとはあざらしの意味。車体後部にはSEALのほかに海豹という漢字のエンブレムも装着されていました。

今回の日本導入モデルのなかではフラッグシップセダンとなります。全長4800mm、全幅1875mm、全高1460mmと堂々としたサイズのボディを持ちます。搭載されるバッテリーは約83kWhでリヤ駆動車のモーターは230kW、4WDの場合はこれに160kWのフロントモーターが追加されます。航続距離(WLTCモード)は555kmと発表されています。

(文/写真:諸星陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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