■最大限の性能向上が図られた空力性能、専用シャーシとサスペンションを備える
2022年9月28日(水)、日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)は、Nissan Z(日本名はフェアレディZ)をベースとしたカスタマー向けのレース車両「Nissan Z GT4」を発表しました。2006年に誕生した「GT4」は、市販車ベースのレース車両で行われるレースのカテゴリーです。
現在、世界中の多くのスポーツカーメーカーがGT4車両供給を行っています。NMCのNISMO Racing事業部が開発した「Nissan Z GT4」は、ベースとなるNissan Zの素性の良さを活かし、走りはもちろん、安全性や耐久性、操作性を高次元で両立したとしています。
2022年6月に開催されたスーパー耐久「富士24時間レース」にテスト参戦した車両をベースに改良を重ね、プロドライバーからジェントルマンドライバーまで、幅広いレベルのドライバーが、総合的に満足できるパフォーマンスが与えられたそう。
具体的には、ベースの「VR30DDTT」型エンジンの素性の良さを活かしたエンジンチューニングをはじめ、レース用に最適化されたシャシーとサスペンションを用意。レギュレーションの範囲内で最大限の性能向上が図られた空力性能、居住性や操作性を最適化したコクピットを備えています。
日産のアシュワニ・グプタCOO(最高執行責任者)は「日産にとってモータースポーツとは、飽くなき情熱と比類なき専門性を表現する場です。Zは、ダイナミックなドライビングとパワートレインでドライバーを魅了するエキサイティングなスポーツカーとしての地位を維持し続けています。このGT4カテゴリーに対応するZが、50年以上にわたる日産Zの速さの伝説に、新たな一章を刻むことになると確信しています」とコメントしています。
なお、仕様などの詳細は、2022年11月1日~4日にアメリカで開催される「2022 SEMAショー」で発表。車両の供給は、2023年シーズンから開始される予定になっています。
(塚田 勝弘)