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■スタンダードの「Vストローム1050」も一部改良
スズキは、長距離ツーリングなどに最適な装備を誇るアドベンチャーモデル「Vストローム1050」の海外向け仕様を一部仕様変更することを発表しました。
また、同時に、新型Vストローム1050をベースに、フロントに21インチホイールなどを採用することで、未舗装路での走破性を高めた新型「Vストローム1050DE」を市場投入することも公表。2023年1月より、欧州・北米を中心に、全世界で順次販売を開始することを明かにしました。
●ツーリングでの高い快適性を備えるモデル
Vストローム1050は、市街地での走行から、長距離ツーリングまで幅広く楽しめる快適なパフォーマンスを実現した大型アドベンチャーツアラーです。
エンジンには、排気量1036ccの90°Vツインを搭載。低回転から豊かなトルクを発生し、扱いやすくパワフルなエンジン特性や、冒険心をくすぐる独自のスタイリング、軽快なハンドリングなどで、ツーリングでの高い快適性を備えるモデルです。
従来このモデルには、フロント19インチ・リヤ17インチのキャストホイールを備えるスタンダードのVストローム1050と、同寸サイズのスポークホイールを装備するVストローム1050XTをラインアップ。
いずれも、高さ調整が可能な可変ウィンドスクリーンや、グリップ力が高いシート表皮を採用するセパレートシートなど、長距離走行での疲労度を軽減し、バイク旅を満喫できる装備を備えます。
●電子制御システムの機能を充実
海外向けVストローム1050の新型では、まず、クラッチやスロットルを操作せずにシフトアップ/ダウンが可能な双方向クイックシフトシステムを採用。
また、クルーズコントロールシステムが設定可能な速度域やギヤポジションの範囲を広げるなど、様々な走行シーンに対応する電子制御システム「S.I.R.S(スズキインテリジェントライドシステム)」の機能を充実させています。
加えて、S.I.R.Sの設定状況を含む、様々な情報を表示する5インチ大画面カラーTFT液晶メーターを新採用。長距離ツーリングに求められる使い勝手や利便性を向上させています。
●DEには未舗装路を考慮した専用装備を採用
そして、新しく設定されたVストローム1050DE。これは長距離ツーリングの途中などに、未舗装路まで足をのばすことを想定した装備を採用するモデルです。
主な装備の内容は、まず、トラクションコントロールシステムに専用のG(グラベル)モードを設定。
タイヤが空転したり、滑りやすい未舗装路での走行時に、最適なトラクションコントロールを生む設定となっています。
また、リヤブレーキのABS解除モードを設定し、未舗装路での操縦安定性も向上。さらに、フロントに大径の21インチホイールを装着、前後にはセミブロックパターンのタイヤを採用するなどで、未舗装路を考慮した専用のディメンションも備えます。
ほかにも、ハンドルバーには、スタンダード車よりも左右に20mmずつ幅を広げ、衝撃吸収性能を向上させたタイプを採用。
地面の飛び石などからエンジン下部を保護するアルミ製エンジンプロテクターも装備することで、ハードな悪路での安全性や耐久性もアップさせています。
これら新型について、スズキは、日本への導入についてまだ明かにしていません。
ですがが、従来モデルでも、海外仕様に合わせ、国内仕様がアップデートされていますから、期待は大。特に、ツーリング派には登場が待ち遠しいモデルのひとつではないでしょうか?
(文:平塚 直樹)