■開発に遅れ、2024年デビューの可能性
ポルシェが現在開発を進めるエレクトリック・クロスオーバーSUV「マカンEV」(仮称)最新プロトタイプをカメラが捉えました。
ニュルブルクリンクに初めて出現したプロトタイプは、スリム化されたヘッドライトを装備。グリルは閉じられ、エアインテークが低い位置に配置されています。
燃焼エンジンモデルのマカンでは、ボンネットフード開閉ラインがエアインテークと接続されていますが、EVではラインが後ろに後退しており、インテークとの間にスペースがあります。
さらに、フロントスプリッターの底にテープが貼られ、ナンバープレートの上部にはダミーのグリルが確認できます。インテークには、ドライブトレインが必要とする冷却空気の量に応じて開閉することができるスラットが装備されています。
側面では各ドアの下側を覆うテープが貼られているほか、Cピラーの形状を隠すパネルも見られますが、実際は下向きになっていると思われます。足回りでは新たに5本の太いスポークを持つブラック仕上げのホイールが装着されています。
キャビン内では、従来のギアシフターが排除され、センターコンソールがよりシンプルに。中央の大きなインフォテインメントスクリーンを制御するためと思われる小さなロータリーノブと、空調制御のタッチスクリーンを備えています。また、ポルシェの新世代「PCM 6.0」通信システムも、完全にデジタル化されたカーブゲージクラスターと同様に機能するはずです。
市販型では、フォルクスワーゲングループの新しいプレミアム・プラットフォーム・エレクトリック (PPE) アーキテクチャに基づき、「Q6 e-tron」や「A6 e-tron」と共有することになります。PPEは最大350キロワットの急速充電をサポートしており、パワートレインの選択肢には、後輪を駆動するシングルモーター、または全輪駆動を提供するデュアルモーターレイアウトが含まれる可能性があるといいます。
パワートレインは不明ですが、PPE プラットフォームに基づくアウディ「A6 e-tron」コンセプトは、最高出力476ps・ 最大トルク800Nmを発揮しましたが、最新情報によると、マカンEVは最高性能のトリムレベルで最大700psを発揮することがわかりました。
マカンEVのワールドプレミアですが、VWグループのソフトウェア部門「CARIAD」において、次世代EVに必要なソフトウェア開発に問題が生じていると噂されており、それが事実なら2024年まで待つ必要があるでしょう。